2008 Fiscal Year Annual Research Report
結合興奮素子系の自己組織的スパイクパターン形成と機能
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19540390
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
柳田 達雄 Hokkaido University, 電子科学研究所, 助教 (80242262)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青柳 富誌生 京都大学, 情報科学研究科, 講師 (90252486)
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Keywords | 興奮素子 / ニューロン・モデル / FitzHugh-Nagumo Model / 反応拡散系 / 側方結合 / 時空間パターン / 同期現象 / 時空カオス |
Research Abstract |
興奮性ダイナミクスは自然界で幅広く観察される振る舞いである。特に、神経系における電気刺激の伝達や心筋収縮などの生物機能の重要な役割を担う性質である。興奮性ダイナミクスには、不応期・静止期・興奮期という特徴的状態が存在する。このような状態を離散化したMcCulloch-Pittsモデルから神経活動を連続変数である発火周波数で記述する発火頻度モデルと様々なレベルでの記述が行われている。 本研究は、極度に簡略化した数理モデルでは現れないアナログ的性質の解析を行った. 具体的には, 興奮場結合モデルの数値実験および分岐解析を行った. 興奮場結合モデルは心筋モデル・神経モデルとして用いられているが、大自由度非線形力学系であるため、理論4数値解析ともに十分に行われていないのが現状である。 興奮場結合系で観測されたパルス・ダイナミクスの数値解析を徹底的に行い, その分岐構造を解明した. 具体的には一次元FitzHugh-Nagumo方程式を側方結合したモデルにより数値実験・分岐解析を行い, リエントラント波の生成起源がパルス同期解のサドル分岐に起因している事を明らかにし, 大域分岐図を求めた.
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