Research Abstract |
本研究目的は,電磁波反射法による実験堆積物の高分解能非破壊解析の可能性をさぐるもので,数GHzの中心周波数を持つ高周波のレーダを用いてcmオーダーで実験堆積物の構造を非破壊で把握し,繰り返し測定による堆積構造の形成過程の可視化を行う.このようなレーダーアンテナを平面実験水路に設置し実験堆積物の3次元断面のモニタリング手法を開発し,この手法を応用して河川堆積物の形成過程を解明するものである. 当該年度は,既設の小型平面水路を用いて蛇行河川流路形態を復元し,その結果に基づき,当該研究用の平面水路の設計・製作を行った. 研究成果としては 1.千葉県袖ヶ浦市吉野田でみられる更新統下総層群清川層の下部は,層厚約6mの河川堆積物にみられる洪水堆積物(岡崎ほか,2004など)の再検討をおこなった. 2.このような河川堆積物の堆積過程を推定するために,水路実験をおこなった.微地形の形成過程を観察するめに,幅60cm,長さ120cm,高さ20cmの平面水路を用いた.実験材料として用いいたのは園芸用土(粒径約1mm,数%程度泥サイズ粒子を含む.比重約1.2)で,平面水路勾配は約3.5°,給水量は約1.3リットル/分でおこなった.その結果,流路幅約5cmの蛇行河川が発生し,流路変遷をするのが認められた.この水路河川の微地形から更新統河川堆積物の形成過程を推定すると,予察的だが,レンズ状細粒砂層と砂質砂層の互層,および分級の悪い砂質泥層は,洪水時にポイントバー上に形成された可能性がある. 3.これの小型の平面水路実験の結果から,本研究用の水路を制作をおこなった. 可変勾配平面水路:下部鋼製フレームおよび可変勾配用ジャッキ,水路(長さ3800mm,幅1200mm,高さ300mm),貯水槽(パンチングプレート付き),堰板付き
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