2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19560067
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大浦 拓哉 Kyoto University, 数理解析研究所, 助教 (50324710)
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Keywords | 連続オイラー変換 / 超関数 / 近似 / 数値積分法 / IMT公式 |
Research Abstract |
本年度の実績の概要は以下の2点である. 1.連続オイラー変換と超関数近似との関係の解明 連続オイラー変換は,収束の遅い,または緩やかに発散するフーリエ積分を速く収束するフーリエ積分に変換するための方法として以前大浦が考案したものである.この連続オイラー変換を応用することで,今まで計算が困難だった収束の遅いまたは緩やかに発散するフーリエ積分に対する高速高精度の数値計算を可能にした.本年度期間にはさらに連続オイラー変換は,さまざまな超関数を線形写像としての性質を近似的に保った状態で,滑らかな連続関数に変換する方法でもあることを明らかにした.この成果は,日本数学会2007年度秋季総合分科会「応用数学スペシャルセッション」で発表した.この連続オイラー変換による超関数の近似は機械的に構成でき,かつ線形写像の意味で非常に高精度であることが分かっている.今後はこの超関数の近似について,理論面と応用面の双方について研究する予定である. 2.IMT型数値積分公式の改良 変数変換型数値積分公式は,代表的なものに伊理正夫・森口繁一・高澤嘉光のIMT公式と,高橋秀俊・森正武のDE公式があるが,IMT公式はその多くの改良版も含めて,DE公式に漸近性能で劣っていた.大浦は,DE公式と同じ漸近誤差を達成するIMT型積分公式を初めて提案した.この成果は,雑誌「J. Comput. Appl. Math.」で発表した.
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Research Products
(3 results)