2009 Fiscal Year Annual Research Report
微視構造を考慮した傾斜機能材料の強度に関する基礎的研究
Project/Area Number |
19560085
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
野田 直剛 Shizuoka University, 工学部, 教授 (20022238)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石原 正行 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (60283339)
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Keywords | 傾斜機能材料 / 熱応力 / 微視構造 |
Research Abstract |
超高温耐熱性を有する熱応力緩和型傾斜機能材料、各種機器や構成要素の高性能化、省資源化等のため、その実用化に関する研究が進められている。そこで、超高温耐熱性を有し、遮熱性に優れかつ軽量である傾斜機能材料の信頼性および安全性確保を目指し、「微視構造を考慮した傾斜機能材料の強度に関する基礎的研究」を実施する。 そのため本年度は、 [1]傾斜組成方向が任意の傾きを有する傾斜機能平板の解析的研究、特に、非定常問題の解析を行い、熱応力の時間変化を調査した。(1)応力関数法を用い、傾斜組成方向が任意の傾きを有する非定常傾斜機能帯板の解析に成功した。(2)最大圧縮応力は、加熱面のX*=0.75の位置で、傾斜組成方向と境界が30度をなし、かつ無次元時間t*=0.04のときに生じる。すなわち、少し時間経過後に最大圧縮応力が生じる。(3)最大引張応力は、X*=-0.5,Y*=0.5の位置で、傾斜組成方向と境界が30度をなし、かつ無次元時間t*=0.10のときに生じる。すなわち、少し時間経過後に最大引張応力が生じる。(4)無次元時間t*=0.04での圧縮応力は、傾斜組成方向と境界の角度が増加するにつれ、減少する。 [2]傾斜機能材料は粒子を母材に分散させて作成されるため粒子を含む傾斜機能材料の解析的研究を行った。境界が曲線座標になるこの問題は最も基本的な問題にも関わらず、その困難性から取り上げられてこなかった。そこで、偏心円孔を有する傾斜組成円柱の温度分布について、基礎微分方程式を解析する方法を発見した。現在、解析を進めているところである。
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Research Products
(1 results)