2007 Fiscal Year Annual Research Report
単結晶ダイセモンド工具による鋼類の超精密切削に関する研究
Project/Area Number |
19560114
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
柴坂 敏郎 Kobe University, 工学研究科, 准教授 (80094530)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 浩文 神戸大学, 工学研究科, 准教授 (20282098)
中本 圭一 神戸大学, 工学研究科, 助教 (90379339)
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Keywords | 超精密切削 / 単結晶ダイヤモンド / フライカット / 金型鋼 / 工具摩耗 / 仕上げ面精度 / エンドミル工具 / 超高速スピンドル |
Research Abstract |
ダイヤモンド工具による鋼類の超精密切削時における摩耗機構について、SUS304の断続切削を行い、フライカット方式で条件検定を目的として切削温度に大きな影響を持つと考えられる切削厚さおよび工具形状の工具摩耗に及ぼす影響につい検討を行った。切削厚さを小さくすれば単位切削距離あたりの工具摩耗は小さくなること、適当な逃げ角では工具摩耗が小さくなることを明らかにした。 フライカット方式による超精密切削法の開発については、実用的な金型鋼SUS420J2(HRC40)を対象として、フライカットにおける1回毎の接触時間を摩耗抑制が可能な条件として0.02msと設定し、工具形状及び切削温度への大きな影響を持つと考えられる切削厚さの検討を行った。工具逃げ角15〜45deg.の範囲で仕上げ面精度が良くなる工具逃げ角が存在すること、及び切削厚さは可能な限り小さくすれば仕上げ面精度、工具摩耗が改善されることを明らかにしている。切削面積2x5mmに対して40nmRzの表面粗さが得られ、金型鋼が実用的にダイヤモンド工具加工可能であることを示した。 また、マイクロ・ダイヤモンド・エンドミルによる超精密マイクロ・ダイヤモンド切削加工法の開発としてエンドミルの工具形状を対象として基礎的な検討を行った。ダイヤモンド先端の工具剛性が表面粗さに大きな影響を持つことが分かり、工具形状を再検討ずるとともに、超高速スピンドルについてはエンドミル工具では工具先端が主軸端から離れることによる振れの大きさより、振れの安定性が現在大きな問題となることなどが得られている。これらの結果の改善により、実用化に向けた工具形状の開発及び条件選定を次年度に進める予定である。
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