2007 Fiscal Year Annual Research Report
タンデムロータ型インテリジェント風力発電機の研究開発:空力騒音の低減
Project/Area Number |
19560175
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
金元 敏明 Kyushu Institute of Technology, 工学部, 教授 (90092642)
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Keywords | 風力発電 / 風車 / タンデムロータ / 騒音 / 発電機 / 離脱渦 / ブレード / 流動状態 |
Research Abstract |
本インテリジェント風力発電機は前後二段の風車ロータを持つため、風車ロータそれぞれが発生する騒音に加え、両ロータ間の干渉による騒音も考える必要があるが、新技術であるがゆえに明らかにされていない部分が多い。そこで、前後段風車ロータ形状の違いによる騒音と流動状態との関係を調べ、以下の点を明らかにした。 1.前段風車ロータのみで運転した場合に比べてタンデム風車ロータの等価騒音レベルは高くなる。また、前後段風車ロータが互いに逆方向に回転している場合(相反回転、低風速運転)に比べて同方向回転時(高風速運転)のほうが低騒音となる。 2.前後段風車ロータが相反回転している場合。両風車ロータ間の軸方向距離が狭いほど、前段風車ロータで発生した乱流成分が後段風車ロータに直接流入して流れの干渉度合いが増すので、等価騒音レベルは高くなる。しかし、発電性能は両風車ロータ間距離が狭いほど良好となるので、今後の研究では性能と騒音の妥協点を見出す必要がある。 3.等価騒音レベルは前段風車ロータ径に比べて後段風車ロータ径が大きくなるほど高くなる。これは、後段風車ロータ径が大きくなれば、前段風車ロータで発生した渦や乱れ、とくにブレード端からの離脱渦の影響が大きくなるためと考えられる。しかし、本風力発電機では、前段風車ロータ径に対する後段風車ロータ径比はD=0.84を推奨しているので、騒音レベルが高い大径後段風車ロータの場合について問題視する必要はない。 以上の成果を踏まえ、タンデム風車ロータとして好適性能を示すブレード形状を対象として、空力騒音源の特定を行い、性能との兼ね合いを考えながら騒音低減策の探究を続けている。
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Research Products
(5 results)