2008 Fiscal Year Annual Research Report
タンデムロータ型インテリジェント風力発電機の研究開発:空力騒音の低減
Project/Area Number |
19560175
|
Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
金元 敏明 Kyushu Institute of Technology, 大学院・工学研究院, 教授 (90092642)
|
Keywords | 風力発電 / 風車 / タンデムロータ / 騒音 / 発電機 / 卓越周波数 / 干渉騒音 / 乱流騒音 |
Research Abstract |
本一連の研究で提案しているインテリジェント風力発電ユニットでは,前後二段(タンデム)の風車ロータにおける流れの干渉,風車ロータブレード面上の境界層,ブレードティップからの離脱渦等,複数の騒音源が存在すると考えられる.そこで,前年度に引き続き,現段階で高性能を示す前後二段の風車ロータの特徴である一連の回転挙動(相反回転,後段風車ロータの停止,両風車ロータの同方向回転)において騒音源の特定を試みるとともに,風車ロータまわりの流れと騒音の関係を把握した.得られた主な成果は次の通りである. 相反回転時:騒音の卓越周波数は前後段風車ロータそれぞれのブレード通過周波数およびその高調波とは一致せず,前後段風車ロータの干渉騒音が支配的となる.この卓越周波数は二重プロペラに対するHansonの方法によって予測することができる. 後段風車ロータの停止時:前段風車ロータのブレード通過周波数の高調波において卓越周波数が確認される.また,停止した後段風車ロータブレードの大規模剥離による乱流騒音が顕著となる.タンデム風車ロータ後方の流れの状態は,後段風車ロータブレード後流の影響が及ばない範囲では単段風車ロータの場合とほとんど同じとなるが,ブレード下流では著しい乱流成分が認められる. 同方向回転時:相対周速比が増加すると干渉騒音レベルが高くなり,1200〜1900Hzの広帯域周波数の騒音レベルも上昇する.これは,送風回転するため後段ブレードの迎え角が極めて大きくなり,剥離による乱流騒音が発生するためである.
|
Research Products
(7 results)