冷水循環式雪冷房における貯雪の強度と熱交換特性の評価

2007 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 19560219
• Research Institution: Nagaoka National College of Technology
• Principal Investigator: 河田 剛毅 Nagaoka National College of Technology, 機械工学科, 教授 (50177705)
• Keywords: 雪冷房 / 冷水循環式 / 貯雪 / 熱交換特性 / 強度評価

Research Abstract

本研究は、冷水循環式雪冷房設備における雪水間の熱交換性能の評価を目的として、(1)貯雪部の寸法が実設備の数分の1程度である縮小装置を用いて系統的な実験を行うことにより、貯雪とその底部を横断して流れる水の間の熱交換特性を解明し、(2)さらに貯雪における雪塊の強度の評価方法、雪塊強度に与える貯雪保管条件(保管期間、貯雪高さ等の環境条件)の影響、雪塊強度が熱交換性能に与える影響についても明らかにするものである。このことから、本研究では実験用試料として冬場の積雪を大量に使い、かつそれを夏場まで保存しながら実験する必要があるため、本年度の成果は以下に示すように実験装置の製作と実験準備作業(貯雪庫への雪の投入など)が主なものとなっている。
・本校構内に海上輸送用20フィート保冷コンテナ(寸法約2.5m×2.5m×6m)を改造した貯雪庫を設置し、雪冷房熱交換実験用に床面のフラット化・防水化のほか、計測器設置のための加工等を施した。これとは別に、貯雪における雪塊強度評価用の貯雪庫としてJR貨物用12フィート保冷コンテナ(寸法約2.5m×2.5m×3.6m)を本校構内に設置した。2月下旬に本校構内の積雪をホイールローダー、トラックを使って集め、ロータリー式除雪機を使って貯雪庫へ投入した。結果としてすべての貯雪庫にほぼ満杯の雪を詰め込むことができた。また、雪の投入作業後、太陽放射による熱流入を抑えるために除雪機の周囲をアルミ遮熱シートで覆った。このように、熱交換実験、および強度評価実験用の試料である貯雪の準備作業は計画通り実施することができたので、夏場までの間にそれぞれの実験を行う予定である。
・貯雪の強度評価については、引張強度とせん断強度を評価するための装置を試作したが、まだ予備実験が不十分であり、装置の改良、もしくはより最適な方法を検討している段階である。