2007 Fiscal Year Annual Research Report
三元化合物からの連続成膜法による次世代CIGS系薄膜太陽電池の作製に関する研究
Project/Area Number |
19560328
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Research Institution | Wakayama National College of Technology |
Principal Investigator |
山口 利幸 Wakayama National College of Technology, 電気情報工学科, 教授 (60191235)
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Keywords | 薄膜太陽電池 / カルコパイライト型 / 三元化合物 / シーケンス蒸着 |
Research Abstract |
本研究では、三元化合物からの連続成膜法を用いて次世代CIGS系薄膜太陽電池を作製することを目的として実施する。単接合型や多接合型太陽電池への応用を実現するためには、色々なバンドギャップを有する薄膜材料が必要であり、本研究で取り扱うCIGS系薄膜はGa量やS量を調整することで実現可能である。太陽電池グレードのCIGS系薄膜を作製するため、適度なGa量やS量を含むCIGS系薄膜の連続成膜法における成膜条件を検討するとともに、太陽電池を作製し、その性能との関係を明確にする。3年計画の初年度は以下の知見を得た。 (1)CGSe+CISe/In_2Se_3+Ga_2Se_3からの蒸着によるCu(In,Ga)Se_2薄膜と太陽電池の作製 連続成膜法における1段目のCGSe/(CGSe+CISe)比を0.4として、2段目のGa_2Se_3/(Ga_2Se_3+In_2Se_3)比を調整して、Cu(In,Ga)Se_2薄膜及び太陽電池を作製し、その特性を評価した。その結果、Ga_2Se_3/(Ga_2Se_3+In_2Se_3)比を調整していくことで、薄膜表面のGa組成が増加し、Cu過剰を抑制することを確認出来た。またGa濃度増加により、従来の方法に比べ開放電圧が増加した。 (2)CGSe+CISe/In_2Se_3+In_2S_3からの蒸着によるCu(In,Ga)(S,Se)_2薄膜と太陽電池の作製 連続成膜法における1段目のCGSe/(CGSe+CISe)比を0.4として、2段目のIn_2S_3/(In_2S_3+In_2Se_3)比を調整して、Cu(In,Ga)(S,Se)_2薄膜及び太陽電池を作製し、その特性を評価した。その結果、In_2S_3/(In_2S_3+In_2Se_3)比を調整していくことで、薄膜表面のS組成が増加し、XRDパターンのピークシフトも見られた。またS濃度増加により開放電圧の向上が確認された。
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Research Products
(9 results)