2008 Fiscal Year Annual Research Report
静止画像の可逆・準可逆符号化と情報埋め込みに関する研究
Project/Area Number |
19560405
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Research Institution | Kagoshima National College of Technology |
Principal Investigator |
加治佐 清光 Kagoshima National College of Technology, 情報工学科, 教授 (10342594)
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Keywords | 可逆符号化 / 色変換 / JPEG-LS / 誤差拡散法 / 算術符号化 |
Research Abstract |
本研究は,階調画像と2値画像の可逆・準可逆画像符号化と情報埋め込みを研究対象とし,符号化効率(圧縮率と処理時間)の向上をさらに目指し,圧縮率と画質劣化に影響の少ない情報の埋め込み方式を実現することを目的としている.研究期間内に実現あるいは明らかにしたい課題(1)〜(6)のうち,2年目にあたる20年度の「研究実施計画」では,次の課題(2)と課題(2)'の実現を掲げ,研究を行った. 課題(2)JPEG-LSの可逆・準可逆符号化によるROI (Region Of Interest)を含む画像の符号化 課題(2)'JPEG-LS拡張版の可逆色変換機能の準可逆符号化への適用 課題(2)に関しては,注目領域である矩形のROI (Region Of Interest)にはJPEG-LS拡張版の可逆色変換機能とJPEG-LSの可逆符号化を適用し,注目領域以外の背景にはJPEG-LSの準可逆符号化を適用する方式を考案し,「可逆色変換によるROIと準可逆による背景の符号化方式」というタイトルの論文にまとめて発表した.評価実験の結果では,注目領域の色変換の効果が高く,プログラムも簡素化されることが判明した. 課題(2)'に関しても,JPEG-LS拡張版の可逆色変換機能を準可逆符号化へ適用する方式を考案し,評価実験を行った.しかし,その結果をまとめて論文投稿したが,効果が低いとの理由で採録には至らなかった.可逆色変換をそのまま準可逆符号化には適用できない問題は証明できたので,その効率的な解決策については,引き続き,21年度以降の課題としたい. この他,既に初年度に成果を発表した課題(1)の「誤差拡散ディザ画像への情報埋め込みとブロック符号化の統合化」に関連し,さらに圧縮率を改善できる新たな誤差拡散法を考案したので,プログラムの試作と評価実験を行い,その結果を「圧縮率改善のための算術ブロック符号化用誤差拡散法」というタイトルの論文にまとめて発表した.
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