2009 Fiscal Year Annual Research Report
実機浮屋根式タンクを考慮したスロッシング挙動の把握とその減衰対策への研究
Project/Area Number |
19560486
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
平野 廣和 Chuo University, 総合政策学部, 教授 (80256023)
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Keywords | スロッシング / 制振装置 / 浮屋根 / 合成ゴム / 長周期地震動 / 貯僧タンク |
Research Abstract |
本研究は,実際に使用されているシングルデッキ型浮屋根式貯槽タンクを用いて,浮屋根にスロッシング現象を実生させる一つの実験方法を提案したものである.実機浮屋根式タンクの底部に造波装置を設置し,エアシリンダーによって造波装置をスロッシングの固有周波数で作動させることによってタンク内部の流体全体を動かし,スロッシング現象を発生させることができた.起振終了後の浮屋根の減衰定数は,0.37%となり,既往の研究を裏付ける妥当な減衰定数を得た.本研究によって,実機タンクでスロッシング現象を実生させることを可能にしたことから,本研究が浮屋根の損傷から破壊に至るまでの挙動の把握やスロッシングの制振方法の開発等に大きく寄与できると考える. この装置を用いて,減衰装置として合成ゴムからなるバッファーを浮屋根に設置した.バッファーモデルは,本実験タンクの浮屋根質量と速度応答スペクトルから浮屋根がタンク側面へ衝突する際のエネルギーを算出し,そのエネルギーを吸収できるポテンシャルエネルギーを有し,かつスロッシングの減衰効果が得るために,高減衰性ゴム配合および形状設計を行った.これにより,バッファーなしに対し,バッファーを設置することで浮屋根の変位が30%程度に抑制されていることがわかる.つまり,バッファーによってスロッシング時の浮屋根揺動を抑制する効果が認められた.
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Research Products
(5 results)