2008 Fiscal Year Annual Research Report
下水の臭素消毒における微生物および消毒副生成物のリスク評価
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19560551
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
土佐 光司 Kanazawa Institute of Technology, バイオ・化学部, 准教授 (00237083)
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Keywords | 上下水道 / 消毒 / リスク評価 |
Research Abstract |
塩素系消毒剤である次亜塩素酸ナトリウムと臭素系消毒剤であるBCDMHを用いて、活性汚泥処理水を消毒したものと水道原水を混合したものを実験用の試料水とし、消毒剤注入量を変化させた時の大腸菌群数の減少および残留塩素の変化について調べた。その実験結果に基づく検討により、以下のことが得られた。(1)活性汚泥処理水が含まれた試料に関して、次亜塩素酸ナトリウムによる消毒剤注入量が少なく、十分な不活化が生じなかった。(2)臭素系消毒剤は、活性汚泥処理水中の有機物と反応が容易に行なわれる。そのため、臭素添加後の活性汚泥処理水を加えた水道原水に塩素を注入した場合、残留塩素の値が低くなった。(3)遊離塩素は水中での反応が早い。そのため、水道原水のみの試料水に次亜塩素酸ナトリウムを注入した場合は、遊離塩素であるため、残留塩素が低くなった。(4)試料水に次亜塩素酸ナトリウムを添加したことで、BCDMHの臭素と塩素が取れて水素が付いた部分、次亜塩素酸ナトリウムの塩素が再び付き、ジクロロジメチルヒダントインが生成されたと推測された。 また,微生物感染リスクシミュレーション評価のプログラム化を行い、詳細な設定(微生物のパラメータの設定、微生物による感染リスク評価モデルの設定)を変更でき、様々な場合のリスク評価もできるプログラムとした。作成したプログラムを用い、リスク工学履修者(学生)とリスク工学者(専門家)を対象にアンケートを行った。アンケート結果をもとに、ソースコードとユーザーインターフェイスを改良した。
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Research Products
(3 results)