2009 Fiscal Year Annual Research Report
首都圏から輸送される大気汚染物質が利根川源流域の窒素飽和現象に及ぼす影響解析
Project/Area Number |
19560556
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Research Institution | Gunma National College of Technology |
Principal Investigator |
青井 透 Gunma National College of Technology, 環境都市工学科, 教授 (90270222)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮里 直樹 群馬工業高等専門学校, 環境都市工学科, 助教 (00435413)
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Keywords | 窒素飽和現象 / 湯桧曽川 / 硝酸イオン / 利根川源流域 / 窒素流出量 |
Research Abstract |
広域的な窒素飽和現象を証明することが、本研究の主たる目的であるが、そのためには複数年にわたる窒素収支を把握する必要が有り、谷川連峰湯桧曽川と裏妙義山中木川を調査対象として、降雨測定、流量測定および水質調査を継続的かつ正確に実施する必要がある。 そこで湯桧曽川と裏妙義中木川において2年間にわたり、降雨と渓流水を定期的に採水・分析し、それぞれの調査場所で窒素の収支を計算した。その結果、湯桧曽川では窒素降下量と窒素流出量はほぼ同量であり、中木川では窒素流出量が1.55倍高く、窒素飽和現象が発生していることが明かとなった。 単位面積当りの窒素降下量は、湯桧曽川では12.5kgN/ha/Yであり、中木川では19~26kgN/ha/Yであった。一般に窒素飽和現象が発生する年間窒素降下量は10kgN/ha/Yが目安とされているので、どちらもこれより高い値であり、この点からも窒素飽和現象が発生していることが裏付けられる。
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Research Products
(4 results)