2007 Fiscal Year Annual Research Report
部材靭性の不確定性制御による鉄骨ラーメンの耐震信頼性向上に関する基礎的研究
Project/Area Number |
19560570
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
井戸田 秀樹 Nagoya Institute of Technology, 工学研究科, 准教授 (10203192)
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Keywords | 鋼構造 / 耐力 / 変形性能 / 統計量 / 限界状態設計法 / 骨組変形性能 / 統計的相関性 |
Research Abstract |
鋼構造部材の靭性に不可避な不確定性が存在することを前提とし,鉄骨ラーメンの耐震信頼性を効率的に向上させるための部材靭性統計量制御についての新たな知見を目的として研究を進めた。初年度の成果は下記の通りである。 1.骨組としての建物全体の信頼性と部材の不確定性を関連づけながら,部材に要求される統計的な特性を明らかにした。特に,考慮する限界状態ごとに骨組に要求される変形性能を満たすための部材変形性能の必要条件を統計的に明確にした。 2.鋼構造部材が持つ変形性能の統計的性質を明らかにするため,降伏応力度,初期たわみ,残留応力度などを不確定量として統計的有限要素法解析を行った。その結果から,耐力と変形性能を限界状態設計法に応用するための基本統計量を整理した。 3.広範な過去の研究論文の調査といくつかの実験によって鋼構造部材の耐力と変形性能についての統計的情報を再構築した。また,過去にほとんど触れられていない部材耐力間の統計的な相関性についても調査・実験に基づいて新たな知見を得た。
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Research Products
(7 results)