2008 Fiscal Year Annual Research Report
茅葺きの材料・構法の地域特性と地域資源としての保全と活用の基礎的研究
Project/Area Number |
19560608
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
安藤 邦廣 University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (20011215)
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Keywords | 茅葺き / 民家 / 構法 / 地域特性 / 茅 / 杉皮 / 稲藁 / 逆葺き |
Research Abstract |
1稲藁葺き兵庫県三田市における稲藁葺きのウド小屋について建設現場の調査を行い、稲藁葺きの材料の調達、葺き方、解体の方法までの一連の技術を明らかにした。葺き方は、軒付けを稲藁の束を真葺きとし、平葺きはあらかじめ作成したトマを逆葺きとして葺き重ね、棟仕舞は稲藁の束を編んでおさめる。トマの耐久性は約5年である。このようなウド小屋に見られるトマの逆葺きは、仮設建築や簡便な住宅の屋根として、近畿地方で広く行われていたものを今日に伝えるものとして貴重な資料である。2杉皮葺き奥多摩地方における杉皮を混ぜた茅葺きの現地調査を行い、杉皮葺きの分布と構法の詳細を明らかにした。前年度に引き続き、大分県日田地方における杉皮を混ぜた茅葺きの葺き替え現場調査を行い、道具、材料、葺き方の詳細を明らかにした。また、職人への聞き取りを行った。 2杉皮葺き奥多摩地方における杉皮を混ぜた茅葺きの現地調査を行い、杉皮葺きの分布と構法の詳細を明らかにした。前年度に引き続き、大分県日田地方における杉皮を混ぜた茅葺きの葺き替え現場調査を行い、道具、材料、葺き方の詳細を明らかにした。また、職人への聞き取りを行った。 3茅葺き北海道アイヌのチセの茅葺き屋根と茅葺き壁について現地調査を行い、材料、葺き方、道具について調査し、アイヌの茅葺き技術の詳細を明らかにした。 4小麦藁葺き埼玉県秩父地方の小麦藁葺き民家の葺き替え現場調査を行い、道具、材料、葺き方の詳細を明らかにした。さらに独自の棟仕舞の構法とデザインについての実測調査を行い、職人への聞き取りを行った。秩父地方の茅葺きは、戦後においてはススキよりも小麦藁葺きが一般的であった。
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Research Products
(1 results)