2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19560658
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Research Institution | Ishikawa National College of Technology |
Principal Investigator |
熊澤 栄二 Ishikawa National College of Technology, 建築学科, 准教授 (30321425)
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Keywords | 環境形成史 / 地域景観史 / 建築論 / 民俗学 / 宗教史 / キリコ祭り / 奥能登珠洲 / 須須神社 |
Research Abstract |
●研究内容 珠洲の各地における秋季祭礼調査、ならびに珠洲らしい地域づくりを支援するフォーラムを開催し、珠洲の住民とともに今後のキリコ祭りを継続していく意義について意見交換を行った。加えて基礎文献の収集活動を行った。 ○祭礼調査:2地区(10月中旬)、ヒアリング3地区(11月〜2月) 秋季祭礼調査では、高屋地区(10月10日)、折戸地区の5地区を対象とした秋季祭礼調査を実施した。但し、本年度の調査対象となっていた折戸地区は祭礼前日に中止が決定になり来年度持ち越し調査となった(10月11日)。祭礼調査としては、事前調査として地区の代表者にヒアリングを行い、地区の秋季祭の歴史、近年の組織、キリコ巡幸の順路等の確認を行った。併せて、祭礼日に振る舞われる「ヨバレ料理」の記録を採取している。 さらに今回は、狼煙地区(11月26日)、寺家地区(11月27日)、熊谷地区(2月4日)の3地区にヒアリング調査を行い、昨年度の補足調査とした。 採取したデータをもとに時系列〓に神輿巡幸ルートを記した祭礼マップを作成中である。 ○フォーラム:「キリコ祭り、を知る。」(9月16日) キリコ文化を中心としたフォーラムを開催し、キリコ会館・元館長の藤平朝雄氏をはじめとして奥能登塩田村組合長の横道嘉弘氏、羽黒神社宮司の高山哲典氏、金沢星稜大学の堂下恵講師を招聘し「キリコ祭りを深く知る」フォーラムを開催した。 ●意義/重要性 奥能登地域では部落ごとに高さにして15尺を超えるキリコを保有しており、奥能登全域で700を超えるキリコがあると推定される特徴的な地域であるにも拘らず、祭りそのものの意義が住民の中でも薄れ、部落の統廃合などによって地区固有の祭り文化が失われつつある。このような状況の中で、祭礼調査をもとにした住民フォーラムを開催することで、郷土史家との共同研究の連携を培い、住民にもキリコ祭りの意義を再確認することができた。
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Research Products
(4 results)