2007 Fiscal Year Annual Research Report
超塑性セラミックス原料粉末を中間材に用いる新規な接合法
Project/Area Number |
19560695
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
本橋 嘉信 Ibaraki University, 工学部, 教授 (00007783)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 修実 茨城大学, 工学部, 教授 (40231948)
西野 創一郎 茨城大学, 理工学研究科, 講師 (00272112)
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Keywords | 固相接合 / 構造用セラミックス / 超塑性 / 粉末焼結接合 / SOFC / 機能性セラミックス |
Research Abstract |
多結晶状態では超塑性を発現するジルコニア系多結晶体の焼結前の粉末を中間材として、接合したいセラミックス材料等の被接合部間に挿入し、粉末の焼結と同時に被接合材との固相状態接合を行った。対象材は構造用セラミックスであるAl_2O_3及びSi_3N_4、さらに、機能性セラミックスで、固体酸化物型燃料電池(SOFC)の電解質でもある、ジルコニア(ZrO_2)-スカンジア(Sc_2O_3)系材料と電極材料(LSM=La_xSr_<1-x>MnO_3、ZrO_2/Ni等)との接合に適用した。これにより、セラミックス構造物や環境に優しいSOFCデバイスの新規な製造法の基礎データを得ることが出来た。主な成果は次の通りである。 先ず、関連文献、特許等の調査と資料収集を行い、該当する先行技術はないことを確認した。ついで、接合実験を高温電気炉内において、接合温度、接合圧力、接合時間、中間材厚さを変数として系統的に行い、好適な接合条件を調べた後、ミリ波過熱装置を用いて接合実験を行なった。上記の実験で得た接合試験片の接合部の微視組織観察、EDX解析等を用い、化学的組成や材料組織の変化があるかどうかを調べた。また4点曲げによる接合強度の評価を行ない、接合メカニズム並びに最も好適な接合条件を検討した。その結果、中間材が最初は粉末であること、また接合中に焼結が進むとともに超塑性流動を発現し、被接合材と原子問距離の程度まで接触できるため、良好な固相接合が達成されること等が分かった。 以上より、本接合法は工業的応用も十分可能な技術であることが分かった。
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