2009 Fiscal Year Annual Research Report
サブミクロンサイズ依存無電解めっきによる近接場ナノ光プローブの作製
Project/Area Number |
19560738
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
物部 秀二 Toyo University, 理工学部, 准教授 (30270705)
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Keywords | 近接場光学 / 光ファイバー / 無電解めっき |
Research Abstract |
近接場光学顕微鏡はナノ領域の光学ツールとして,測定,分析,加工など様々な分野において応用が期待されている.しかし,その心臓素子であるプローブの開口化工程は量産技術が確立されておらず,プローブの品質とコストダウンの両立が難しいため,その普及は原子間力顕微鏡に及ばない.本研究では近接場光学顕微鏡のプローブの作製技術向上するため光ファイバープローブの開口化,金属化の精密作製法を見出すことを目的としており,前年度に引き続き,酸素を排除した不活性ガス環境下において,自動開口形成法として期待されるサブミクロンサイズ依存無電解めっきプロセスの研究に注力した.前年度において,雰囲気ガスとして工業用窒素を用いた実験により,先端部周辺でのめっき膜の異常な陥没構造を抑制できることがわかったが,プローブめっき表面に大気中めっきでは見られなかい網目構造が生じる問題が生じた.大気中と工業用窒素ガス中の結果の比較から,網目構造が生じないことはガス中の不純物の影響ではないかと考え,今年度においては,網目構造の抑制を目的として,雰囲気ガスの最適化を行った.試行錯誤の結果,データシート上,工業用窒素ガスと同程度の純度である一般用アルゴンガスを用いたとき,網目構造が消失した.このことより,網目構造を誘起するのは,データシートに記載されるガス中酸素などではなく,触媒反応に影響を及ぼす炭素系の不純物であると推測する.
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Research Products
(1 results)