2008 Fiscal Year Annual Research Report
アリ類種多様性はアリ擬態グモの多様性創出の鋳型となっているか
Project/Area Number |
19570094
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
橋本 佳明 University of Hyogo, 自然環境科学研究所, 准教授 (50254454)
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Keywords | 多様性 / 擬態 / 熱帯雨林 / アリ / 共生系 |
Research Abstract |
1.第2年度は,マレーシア国(ボルネオ島)サラワク州ランビル公園熱帯林で,8月と2月の計2回(28日間)のアリ類とアリグモ類のサンプリング調査とアリグモの餌昆虫密度調査をおこなった. 2.サンプリングは,樹冠(高さ40m.クレーンを利用)と林床(1m)に区分し,各区分で主にスィーピング法を用いて植物上のアリ類と徘徊性クモ類を採集した.20回のスィーピングを1サンプリングとし、合計で300回のサンプリングをおこなった. 3.スィーピング調査の結果から,樹冠部で採集ざれたアリグモ類は,オオアリ属とシリアゲアリ属擬態型であった.一方,林床部では多様なアリ擬態タイプが採集ざれた. 4.スィーピング調査の結果から樹冠部での優占アリ類はオオアリ属とシリアゲアリ属であり,一方林床部では,ハリアリ亜科,フタフシァリ亜科,ヤマアリ亜科などの多様なアリ類が採集ざれた. 5.これらのことから,アリグモの擬態タイプの多様度性はその擬態のモデルとなっているアリ類の多様性には相関性があると予想ざれ,その解析と考察を進めている.
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