2007 Fiscal Year Annual Research Report
ホスファターゼ分子群による、情報ネットワークの制御機構
Project/Area Number |
19570142
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Research Institution | Miyagi Cancer Center Research Institute |
Principal Investigator |
島 礼 Miyagi Cancer Center Research Institute, 薬物療法学部, 部長 (10196462)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田沼 延公 宮城県立がんセンター(研究所), 薬物療法学部, 研究員 (40333645)
野村 美有樹 宮城県立がんセンター(研究所), 薬物療法学部, 技師 (40390893)
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Keywords | PP1 / スプライシング / PP6 / 中心体制御 / LDP4 / KIF3A / MKP7 / ERK |
Research Abstract |
1.PP1(セリン/スレオニンプロテインホスファターゼtype1)と遺伝子の転写・翻訳調節に関して. (1)PP1結合タンパクであるNIPP1が、核内でspeckle様に分布した。 (2)NIPP1は、PP1を核にターゲットした。 (3)NIPP1は、共発現させたグロビン遺伝子のスプライシング前後のmRNAの両方に結合した。 (4)C末端を欠損させたNIPP1変異体は、共発現させたグロビン遺伝子スプライシングを阻害した。 2.PP6(セリン/スレオニンプロテインホスファターゼtype6)と中心体制御 (1)PP6の結合タンパクとして、2ハイブリッドスクリーニングにより、中心体タンパクのCP110を同定した。 (2)CP110により、LDP4は強く中心体へとリクルートされた。 (3)強制発現させたPP6は、細胞がS期にあるにも関わらず中心体の分離を誘導した。 3.LDP4(低分子二重基質性プロテインホスファターゼ4)と細胞極性の制御 (1)新規低分子二重基質特異性ホスファターゼであるLDP4に結合するタンパクを、2ハイブリッドスクリーニングにより検討し、KIF3Aを同定した。 (2)LDP4は、KIF3Aを介して、KAP3Aと結合し脱リン酸化することを見出した。 4.MKP7(MAPKphosphatase7)と細胞応答 (1)MKP7は、特異的基質であるJNK以外に、基質としないERKと強く結合することが分かった。 (2)MKP7は、リン酸化ERKの核への移行を阻害し、細胞質内にとどめ置くことがわかった。
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Research Products
(3 results)