2008 Fiscal Year Annual Research Report
ホスファターゼ分子群による、情報ネットワークの制御機構
Project/Area Number |
19570142
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Research Institution | Miyagi Cancer Center Research Institute |
Principal Investigator |
島 礼 Miyagi Cancer Center Research Institute, 薬物療法学部, 部長 (10196462)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田沼 延公 宮城県立がんセンター(研究所), 薬物療法学部, 研究員 (40333645)
野村 美有樹 宮城県立がんセンター(研究所), 薬物療法学部, 技師 (40390893)
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Keywords | PP1 / スプライシング / SAP155 / 細胞死 / Dusp26 / KIF3A / N-Cadherin / β-catenin |
Research Abstract |
1.PP1(セリン/スレオニンプロテインホスファターゼtype1)による遺伝子発現調節機構の解明 (1)PP1の結合タンパクとして知られていたNIPP1が、PP1をスプライソゾームにターゲットする機能があることを見いだした。 (2)PP1/NIPP1複合体が、スプライシング因子の中で、SAP155のみを特異的に脱リン酸化することを見いだした。 (3)NIPP1のC末端を欠損させることにより、PP1/NIPP1複合体は、その脱リン酸化活性を異常に亢進させることを見いだした。 (4)PP1/NIPP1複合体の異常な活性化が、スプライシングの阻害を引き起こし、細胞死を誘導することを見いだした。 2.Dusp26(低分子二重基質性プロテインホスファターゼ4)による細胞接着の制御 (1)Dusp26は、KIF3Aを介して、KAP3Aと結合し脱リン酸化することを見出した。 (2)KAP3Aの脱リン酸化により、N-cadherin、β-cateninの細胞膜への輸送が障害され、細胞接着が抑えられることを見いだした。 (3)Dusp26が、脳腫瘍のglioblastomaにおいてその発現が著しく抑制されていることを見いだした。
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Research Products
(5 results)