2007 Fiscal Year Annual Research Report
イチゴ23品種における果実の香り解析とその再現並びに香りの成り立ちに関する研究
Project/Area Number |
19580040
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
早田 保義 Meiji University, 農学部, 教授 (30164982)
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Keywords | イチゴ / 果実 / 香り / 品種 / 香気分析 / GC-O / AEDA / パネルテスト |
Research Abstract |
本研究は,イチゴ果実の重要な品質要素である香り対象とし,わが国主要品種の香りの違いを形成する香気成分とイチゴ香気に共通する基本香気成分を明らかにし,イチゴの香りの成り立ちを解明することを目的としている。 わが国のイチゴ23品種を用いて,それらの果実の香りをパネル評価し,それぞれの香りの印象を客観的に数値化し特徴づけを行った。その後,それらの香りに含まれる香気成分の同定と定量,さらには成分の香りの強度と印象について解析を行った。パネル評価法は,森中らの方法に準じた16項目7段階両極尺による官能評価法を用い,香りの特性評価は具体的用語からなる5段階単極尺度による評価法を用いて行った。香りの解析については,まず,香気成分の抽出・濃縮法検討した。結果は,鼻で嗅いだ場合の香りと果実を咀嚼した場合の香りについて,前者は固相マイクロ抽出法で,後者はポーラパックQカラム抽出法が適していると判断された。 次に,抽出した香気成分の同定・定量をGC-MSによって,各品種果実の香りに含まれる香気成分の種類とその含量を明らかにするとともに,GC-OおよびAEDA法によって全てのイチゴ品種における果実の香りを形成する上で共通する主要成分と品種特有の香りになるために重要な香気成分を明らかにした。また,イチゴの香りを形成する上で明確となった香気成分の含量を測定した。 次年度の研究として,本研究で明らかとなったイチゴの香りの形成に必要な香気成分とその量に関するデータに基づき。標品による香りの再現を試み,本研究の実験結果を反証すべきと考える。
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Research Products
(3 results)