2008 Fiscal Year Annual Research Report
バイオエタノール発酵細菌のトランスクリプトーム解析とセルロース利用への育種
Project/Area Number |
19580090
|
Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
簗瀬 英司 Tottori University, 工学研究科, 教授 (20158033)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 賢治 鳥取大学, 工学研究科, 准教授 (80283969)
|
Keywords | ゲノムマップ / バイオエタノール / トランスクリプトーム / Zymobacter palmae / リグノセルロース |
Research Abstract |
地球温暖化に伴う京都議定書の発効により、未利用リグノセルロース系バイオマス資源からバイオエタノールを高効率で生産することが国際的な研究課題としてクローズアップされている。本研究の目的は、新規エタノール発酵細菌であるZymobacter pallmaeのゲノム解読情報を利用したDNAマイクロアレイ解析により得られる網羅的な遺伝子発現情報(トランスクリプトーム)に基づき、エタノール発酵条件下における糖輸送、糖代謝、エネルギー代謝、およびストレス応答に対して密接に関連した遺伝子群とその発現制御の全容を解明し、リグノセルロース糖化並行発酵性付与のための育種標的遺伝子群を特定して代謝工学的に育種を行う。平成20年度においては、昨年度にZ.palmaeゲノムの完全解析に成功したことから、得られた遺伝情報に基づき、推定した約2400の遺伝子に対応する合成オリゴプローブを合成してZ.palmae用DNAチップを作製した。次に、発酵下の様々なストレス(発酵熱、高濃度エタノール、低pH、リグニン由来阻害物質)への耐性強化を目標として、これらストレスに応答して発現する遺伝子群を特定し、キーとなる遺伝子の発現制御によるストレス耐性強化の検討を行った。その結果、高温ストレス、高濃度エタノールストレス、酸ストレス時のストレス応答する特徴的な遺伝子を見出すことができた。
|