2009 Fiscal Year Annual Research Report
微生物由来の細胞傷害性タンパク質パラスポリン4の作用機構解明
Project/Area Number |
19580117
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Research Institution | Fukuoka Industrial Technology Center |
Principal Investigator |
奥村 史朗 Fukuoka Industrial Technology Center, 生物食品研究所, 専門研究員 (40399671)
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Keywords | 微生物 / 癌 / 細胞 / 組織 / 生理活性 / 蛋白質 / Bacillus thuringiensis |
Research Abstract |
パラスポリン4はCACO-2細胞をはじめとする哺乳動物ガン細胞由来の培養細胞に対して高い細胞傷害活性を示す一方で、正常細胞に対しては細胞傷害活性を示さないことから、レセプターを介して細胞に作用していると考えられる。そこで本研究においてはCACO-2細胞におけるパラスポリン4レセプターの探索を目的とした。また、前年度までの研究成果として、パラスポリン4が細胞膜に対する穴空けトキシンであることが判明したため、パラスポリン4の立体構造解明のためにパラスポリン4結晶の作製を試みた。その際にパラスポリン4活性体はアモルファス状の凝集物を形成するため、立体構造解析にかけられるような結晶は得られていないため、凝集体を形成しないようなパラスポリン4変異体やGSTやEGFPなどとの融合タンパク質の作成を行った。 パラスポリン4のレセプター探索のためにレセプターに光架橋でビオチンを修飾する架橋剤のパラスポリン4のアミノ基への修飾を試みたが、活性を持つ架橋剤修飾パラスポリン4を得ることが出来なかった。同様の架橋剤をSS結合でパラスポリン4へ修飾するために、パラスポリン4活性体のC末ヘシステインを導入した変異体の作成を行った。6種類の変異体の作成を試みて、5種類の変異体を得ることが出来た。また得られたすべての変異体は細胞傷害活性を示した。また、これらの変異体について精製を行った。 凝集体を形成しないようなパラスポリン4変異体を作成するために、GST、EGFP、NusAなどとパラスポリン4との融合蛋白質を作成したが、活性を持つ変異体を得ることが出来なかった。
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