2009 Fiscal Year Annual Research Report
与件変革下における果樹産地マーケティング体系の解明
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19580247
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
徳田 博美 Mie University, 大学院・生物資源学研究科, 准教授 (20346000)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 啓哉 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 東北農業研究センター, 主任研究員 (70355262)
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Keywords | 出荷の早期化 / 棲み分け / 量販店との結合 / 園地流動化 / 農産物ブランド / 産地マーケティング |
Research Abstract |
柑橘産地については、以下の調査分析を行った。(1)地場市場に絞り込んだ出荷戦略によって、当該市場で優位なポジションを獲得している小規模産地の実態調査により、産地の実態や戦略の特徴について明らかにするとともに、その導入条件や効果について分析を進めた。(2)果実供給力を維持・発展されるための産地内部条件の整備として、地域的な園地流動化システムを確立している産地において、その形成過程や効果などを、水田地帯で発展している同様なシステムと比較しながら、果樹産地における地域的な園地流動化システムの特質について明らかにした。(3)商品差別化戦略の一つであるブランド化戦略について、昨年度に引き続き、主要産地の実態調査を実施し、産地の置かれた条件とブランド化戦略との関係について分析を進めた。 リンゴ産地については、これまでの実態調査結果及びリンゴの旬別市場入荷量の分析の結果、地球温暖化および有袋栽培減少など生産条件の変化により、後期出荷産地である青森県の出荷が早期化し、従来の時期別の棲み分けが崩れて年内市場の競合が激化したこと、市場競争においてリーダー的産地である青森県では量販店との結合が進んだが、それ以外の中小産地ではほとんど進んでいないことから、市場競争条件と量販店対応には関連性が見られることを明らかにした。 これまでの調査分析結果に基づいて、柑橘とリンゴの市場競争条件の特質と動向を、量販店や卸売業者などとの関係を中心として整理し、それに対応した産地のマーケティング戦略の特徴と今後の課題について取りまとめた。
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Research Products
(7 results)