2007 Fiscal Year Annual Research Report
リンゴ園における蒸発散量・土壌水分量の統合的推定手法の開発
Project/Area Number |
19580291
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
伊藤 大雄 Hirosaki University, 農学生命科学部, 准教授 (00333716)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 祐宣 弘前大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (60292140)
松島 大 千葉工業大学, 工学部, 准教授 (50250668)
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Keywords | 環境調和型農林水産業 / 乱流計測 / 果樹園 / 農業環境工学 / 微気象 |
Research Abstract |
1.観測タワーにおいて、熱収支法および渦相関法による、リンゴ園の蒸発散量の連続観測を実施した。このうち熱収支法では、ほぼ欠測なく観測を実施できた。また渦相関法では、計測機器の不調により観測中断を余儀なくされたものの、10月以降はほぼ毎日観測を実施できた。複数の手法によってリンゴ園の蒸発散量を長期間観測した事例はあまり報告されておらず、貴重な成果である。成果の一部を学会で報告した。 2.土壌水分観測は、計画通り実施することは出来なかった。これは、8月に発注した土壌水分張力計が12月になってようやく納入されたが、既に積雪期に入っており、観測を立ち上げることができなかったためである。なお、平成20年4月から観測を行っている。 3.本研究費で新たに購入した2台を含め、3台の超音波風速温度計を異なる高度に設置し、顕熱輸送量の比較観測を実施した。各高度の顕熱輸送量は理想的には一致すべきものであるが、天候や時刻によって若干の違いが見られた。現在観測結果をもとに熱収支インバランス問題を追究している。 4.葉面積指数の計測は、秋末に数本の樹で実施した。季節変化の調査は平成20年に繰り下げて実施することとした。 5.群落内貯熱量の集中観測は、二酸化炭素貯留量の観測と合わせて9月に実施した。また、計画になかった融雪潜熱の評価も実施した。その結果、群落内貯熱や融雪潜熱が無視できない場合があることが判明し、学会で報告した。 6.人工衛星画像の解析については、東北地方の遠赤外画像を用いて予備的な解析を実施した。
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Research Products
(3 results)