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2009 Fiscal Year Annual Research Report

リンゴ園における蒸発散量・土壌水分量の統合的推定手法の開発

Research Project

Project/Area Number 19580291
Research InstitutionHirosaki University

Principal Investigator

伊藤 大雄  Hirosaki University, 農学生命科学部, 准教授 (00333716)

Keywords環境調和型農林水産業 / 乱流計測 / 果樹園 / 農業環境工学 / 微気象
Research Abstract

1リンゴ園において渦相関法ならびに熱収支法による乱流計測と微気象観測を通年実施し、観測結果をもとに蒸発散速度を計算した。計算に当たっては、前年度までに得られた成果に基づいて群落内貯熱量や融雪潜熱量を考慮し、計算精度が一層高まるよう留意した。渦相関法で得た蒸発散量は、熱収支インバランスを補正すれば、一部の月を除いて熱収支法で得た蒸発散量とよく一致した。
2上記リンゴ園において土壌水分量の計測を通年実施したが、測器の不調などもあり、残念ながら欠測期間が多かった。従って、土壌水分量が減少して水ストレスがかかる日には、蒸発散量が減少していることは確認できたものの、土壌水分の多少が蒸発散量に及ぼす影響を定量的に解析するには至らなかった。
3上記リンゴ園の基準蒸発散量を2カ年にわたって日々算出し、観測で得た日々の実蒸発散量と比較して、リンゴの作物係数を決定した。リンゴの作物係数は2月頃最小(0.5前後)、11月頃最大(1.1前後)となった。リンゴの作物係数を月別に決定できたので、リンゴ園の蒸発散量を気象データのみから概略推定することが可能となった。
4渦相関法による水蒸気密度計測を粗度層内(高度7m)で実施し、計算される蒸発散速度が境界層内(高度9m)と異なるのか検討した。その結果、高度7mでは、高度9mの観測から計算された蒸発散速度と比較して37%も過小評価された。このことから、観測高度の不足が観測値の過小評価、すなわち熱収支インバランスの一因になることが示唆された。
5昨年度、人工衛星「ひまわり」の画像から日射量を推定する手法を開発したが、本年は人工衛星MODISの画像から地表面温度を推定し、両者をあわせて青森県内リンゴ園の蒸発散速度を広域的に推定することを試みた。現在、上記リンゴ園について衛星画像から推定した地表面温度と蒸発散速度が実際の観測値と一致するよう、パラメータの調整を行っている。

  • Research Products

    (1 results)

All 2009

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 植生上粗度層内で観測された顕熱フラックスの考察2009

    • Author(s)
      石田祐宣・伊藤大雄・松島大
    • Organizer
      日本気象学会2009年度秋季大会
    • Place of Presentation
      アクロス福岡(福岡県)
    • Year and Date
      2009-11-27

URL: 

Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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