2008 Fiscal Year Annual Research Report
最終的な遺伝子特定を目指したDNAマイクロアレイの開発-糖鎖遺伝子を中心として
Project/Area Number |
19590065
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小堤 保則 Kyoto University, 生命科学研究科, 教授 (70205425)
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Keywords | マイクロアレイ / 糖鎖遺伝子 / 糖タンパク質 / 糖脂質 / 相関解析 / Gb3Cer / GM1 / コレラトキシン |
Research Abstract |
I. CIRES-DNAマイクロアレイを用いた逆相関遺伝子の特定 DNAマイクロアレイの新たな解析方法CIRES(Correlation index-based responsible enzyme gene screening)を利用して負の相関を示す遺伝子の同定を行った。このシステムでは、レクチンや糖鎖特異的抗体の定量的な結合データとマイクロアレイデータを組み合わせることにより、細胞表面糖鎖の発現と高い相関を示す遺伝子を提示することができる。これまでは主に正の相関がある遺伝子に注目して研究を行ってきたが、今年度は負の相関を持つ遺伝子の特定について検討を行った。系としては多くの分岐を持つ一連の糖脂質を選んだ。細胞としては、正の相関で実績のある一連のマウスB細胞株の組み合わせ、及びこれにT細胞株などの用いた組み合わせを用いた。この糖脂質合成系ではGM1とGb3CerがLacCerを核として別々の分岐に存在している。GM1の発現をコレラトキシンで測定し、CIRES法を適応したところ、LacCerからGb3Cerの合成を行うCD77synthaseに高い負の相関が得られた。すなわち、Gb3Cer分岐とGM1分岐が競合していることがCIRES法を用いたDNAマイクロアレイのみで同定できることを明らかにした。 II. CIRES-DNAマイクロアレイを用いたサイコシンによる細胞質分裂阻害に関与する遺伝子の特定 CIRES-DNAマイクロアレイ法を用い、種々の細胞のサイコシンに対する感受性のプロファイルとの遺伝子発現のプロファイルとの相関解析を行い、関連遺伝子を特定することを試みたが、とりわけ相関係数の高い遺伝子は得られなかった。主要な原因としては、サイコシンに対する感受性に対する測定方法にあると考えられた。
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[Journal Article] Tropoelastin regulates chemokine expression in fibroblasts in Costello syndrome.2008
Author(s)
Tatano, Y., Fujinawa, R., Kozutsumi, Y., Takahashi, T., Tsuji, D., Takeuchi, N., Tsuta, K., Takada, G., Sakuraba, H., Itoh, K.
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Journal Title
Biochem Biophys Res Commun 372
Pages: 681-687
Peer Reviewed
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