2008 Fiscal Year Annual Research Report
ライブイメージングを用いた各種抗体医薬の効果予測系の確立と予後因子の探索
Project/Area Number |
19590170
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Research Institution | Japanese Foundation For Cancer Research |
Principal Investigator |
三嶋 雄二 Japanese Foundation For Cancer Research, 癌化学療法センター臨床部, 研究員 (10442550)
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Keywords | 癌 / 薬剤反応性 / イメージング / 抗体医薬 / 共焦点顕微鏡 |
Research Abstract |
本研究は、医療経済学上有益な診断/治療法の開発を目的に、腫瘍抗体療法の予後を予測するシステムを開発し、この評価系のバリデーションを実施すること目標に計画された。平成20年度の研究計画では(1)前年度に引き続き、患者のリンパ組織生検のCDC感受性解析データを蓄積し、(2)取得データと臨床予後との相関を解析し、予後予測の範囲と精度を検証すること、また、(3)相関解析よりrituximab治療の感受性/抵抗性の規定因子を洗い出すこと、さらにより広範囲の抗体医薬を対象にするため(4)CDC以外の作用機序の解析手法の確立と応用を予定した。当該年度の研究の進捗実績としては、すでに確立した共焦点光学系を利用したCDC評価システムを利用し、非ホジキンリンパ腫が疑われる累計357例の生検試料のrituximab感受性評価を行った[研究計画(1)の成果]。さらにリンパ腫サブタイプおよび治療法により分類を行い、CDC感受性評価と臨床データ相関を実施した。その結果、rituximab併用化学療法を行った症例では、CDC感受性解析結果は、CDC感受性cut off値18%において、初回治療/サルベージ治療に関わらず、反応群と不応群をきわめて正確に予測することを明らかにした[研究計画(2)の成果]。CDC感受性、国際予後Index(IPI)、CD20抗原発現量等をパラメータに多重回帰分析の結果、補体感受性自体が独立した予後予測因子であることが明らかになった[研究計画(3)の成果]。さらに、同様の原理をもとに確立したADCC解析を臨床例解析に応用し、患者血清成分のADCCへの阻害活性の評価法を確立した。また大腸がん手術検体に対するADCCイメージング解析法を確立した。[研究計画(4)の成果]。
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Research Products
(11 results)