2008 Fiscal Year Annual Research Report
新規E3ユビキチンリガーゼ、c-MIR2欠損マウスにおける免疫機能異常の解析
Project/Area Number |
19590415
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
星野 真理 (大村 真理) The Institute of Physical and Chemical Research, 感染免疫応答研究チーム, 研究員 (10313511)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石戸 聡 独立行政法人理化学研究所, 感染免疫応答研究チーム, チームリーダー (10273781)
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Keywords | E3ユビキチンリガーゼ / MHCクラスII / 樹状細胞 |
Research Abstract |
我々のグループは、MIR(modulator of immune recognition)と名づけた新規E3ユビキチンリガーゼファミリーを見出した。MIRファミリーは、抗原提示に関連する分子群、MHCクラスI,クラスII,B7-2等の膜分子をユビキチン化する事により、免疫機能を抑制する事ができる。このファミリーメンバーの中で、生体内でのMHCクラスIIの発現をユビキチン化により制御しているE3ユビキチンリガーゼ、MARCH I/c-MIR2を見出した。MARCH Iは、樹状細胞、B細胞等の抗原提示細胞に優位に発現している。MARCH Iの欠損マウス(KOマウス)では(1)ナイーブな状態にてMHCクラスIIはMARCH Iによるユビキチン化を介した発現制御を受けている(2)MARCH Iの欠損した抗原提示細胞にてB7-2の発現亢進が認められ、MHCクラスIの発現抑制が認められる結果を得ていることから、MARCH Iは抗原提示細胞の分化に重要な分子であり、MHCクラスIIに対してのみではなく、MHCクラスI,B7-2の発現制御分子でもある事が明らかとなっている。今回、更なる解析からMARCH I KOマウスでは抗原提示細胞である樹状細胞に分化異常があり、免疫機能低下が起こっていた。その異常はMARCH Iの標的分子であり、高発現しているB7-2ではなく、MHCクラスIIの発現亢進が抗原提示細胞の分化異常に関与していることが明らかになった。また、MARCH Iの標的分子(ユビキチン化される分子)はMHCクラスII,B7-2以外にはまだ見つかってはいない。この成果は、現在までに予想されていなかった樹状細胞の分化制御機構を明らかにできうるものである。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Differential Regulation of MHC class II Synthesis, Ubiquitination and Turn-over Confers Distinct Antigen Presenting Properties to Conventional and Plasmacytoid Dendritic Cells2008
Author(s)
LJ.Young, NS.Wilson, PM.Schnorrer, A.Proietto, T-ten Broeke, Y.Matsuki, AM.Mount, GT.Belz, M.O'Keeffe, M.Ohmura-Hoshino, S.Ishido, W.Stoorvogel, WR.Heath, K.Shortman, JA.Villadangos
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Journal Title
Nat Immunol. 11
Pages: 1244-52
Peer Reviewed
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[Journal Article] Excellent Monitoring System for Surface Ubiquitination-induced Internalization in Mammals2008
Author(s)
Goto, E., Mito-Yoshida, M., Uematsu, M., Aoki, M., Matsuki, Y., Ohmura-Hoshino, M., Hotta, H., Miyagishi, M., Ishido, S.
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Journal Title
Peer Reviewed
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