2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19590472
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
土方 誠 Kyoto University, ウイルス研究所, 准教授 (90202275)
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Keywords | C型肝炎ウイルス / 粒子産生 / 脂肪滴 / コアタンパク質 / アミノ酸変異 / 組換え体 / siRNA / 宿主因子 |
Research Abstract |
感染性組換え体HCVを産生する細胞の脂肪滴(LD)画分特異的に存在比率が変化している細胞因子を同定し、その細胞因子について、その感染性粒子産生についてその直接的な機能について検討を進めた。まずこれらの細胞因子について、その感染性ウイルスの産生への関与について検討を進めた。得られた候補因子のmRNA配列に対するsiRNAを合成し、これを感染性組換え体HCVを産生する細胞に導入することにより候補因子の発現を低下するか否かを検討し、抑制効果の得られるsiRNAを選択した。また同時にこの候補因子のcDNAのクローニングをおこなった。siRNAを導入し、候補因子量を低下させた細胞における感染性組換え体ウイルスの産生について検討をおこなったが、細胞内のHCVゲノム複製に大きな影響を与えずに、しかも非感染性粒子は産生される、つまりHCV粒子の感染性のみに影響を与えるような因子は同定されなかった。しかしながら、LD画分の存在するウイルスタンパク質を詳細に解析したところ、コアタンパク質が多量体を形成していることを新たに見いだした。変異体解析などを用いてその責任領域を検討したところ、これまでに報告のあるコアタンパク質アミノ末端領域とは異なる領域に存在する1つのアミノ酸がこの多量体形成に関与する可能性が考えられた。組換え体HCVのコア領域のこのアミノ酸に変異を導入した変異型組換え体HCVを作成して、粒子産生などと検討したところ、この変異では細胞内のHCV RNA複製は野生型と同等であり、コアタンパク質のLD局在も認められた。しかしながら、培養上清中に感染性を示す粒子は検出されなかった。このことからこのアミノ酸に関連したコアの多量体形成が感染性粒子産生に重要な役割を果たす可能性が考えられた。
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[Journal Article] TORC 2, a coactivator of CREB, promotes Epstein-Barr virus reactivation from latency through interaction with viral BZLF1 protein2009
Author(s)
Takayuki Murata, Yoshitaka Sato, Sanae Nakayama, Ayumi Kudoh, Satoko Iwahori, Hiroki Isomura, Masako Tajima, Takayuki Hishiki, Takayuki Ohshima, Makoto Hijikata, Kunitada Shimotohno, Tatsuya Tsururmi
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Journal Title
J. Biol. Chem. 284
Pages: 8033-8041
Peer Reviewed
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[Patent(Industrial Property Rights)] 肝炎ウイルスの増殖方法、及び肝炎ウイルス感染細胞を培養するための中空糸並びにその利用2008
Inventor(s)
山口達哉, 瀬川昌也, 溝上雅史, 田中靖人, 下遠野邦忠, 土方誠
Industrial Property Rights Holder
山口達哉, 瀬川昌也, 溝上雅史, 田中靖人, 下遠野邦忠, 土方誠
Industrial Property Number
PCT/JP2007/068611
Acquisition Date
2008-04-03