2008 Fiscal Year Annual Research Report
医師偏在の背景因子に関する研究:診療科ならびに診療地域選択の影響要因の解析
Project/Area Number |
19590508
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
武田 裕子 Mie University, 大学院・医学系研究科, 教授 (70302411)
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Keywords | 医師 / 研修医 / 医学生 / 進路選択 / 医師不足 / 医師偏在 / 診療科の偏在 / 入学者選抜 |
Research Abstract |
本研究は、地域あるいは診療科による医師偏在の背景因子を明らかにし、入学者選抜のあり方やその後のインセンティブの設定、キャリア・カウンセリングなど効果的な教育介入法について検討することを目的にしている。 研究方法としては、医学生、初期研修医および医師会員を対象に無記名自記式のアンケート調査を実施するもので、診療科や診療地域選択に際して重視した事項、特定の診療科選択/非選択の理由ならびに影響要因を調べた。また、人口規模の小さい地域や医師不足の診療科で診療している医師の属性などを調査した。主な結果として、4、6年生両学年において社会人経験(4年:p<0.05,6年:p<0.01)、医師・医学者との出会(両学年:p<0.001)がある方がないより、国公立大学の方が私立大学より(4年:p<0.001,6年:p<0.01)離島・へき地での勤務に従事したい傾向がみられるなど、属性によって離島・へき地での勤務意識に関して有意な差がみられた。 今年度は、初期研修医、医師会員(茨城県、三重県、沖縄県の計3県)を対象に調査を実施した。初期研修医を対象とした調査は、全国849の臨床研修病院に調査協力を依頼した。その結果、343の病院から協力が得られ、平成20年12月〜平成21年1月に調査用紙を各病院に送付した。アンケート用紙の配布および回収は、各病院に依頼した。また、医師会員を対象とした調査は、医師会長の了解を得た後、平成21年1月に3県の全会員7373名にアンケート用紙を郵送した。現在、調査の終了した各病院、記入を終えた各医師会員からアンケート用紙が返送されてきており、整理、データの入力作業を実施している。したがって、成果は平成21年度に発表予定である。
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Research Products
(2 results)