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2009 Fiscal Year Annual Research Report

熱中症の発生メカニズム

Research Project

Project/Area Number 19590686
Research InstitutionUniversity of Occupational and Environmental Health, Japan

Principal Investigator

北 敏郎  University of Occupational and Environmental Health, Japan, 医学部, 准教授 (00131912)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 田中 敏子  産業医科大学, 医学部, 講師 (80141745)
Keywordsshock / Heatstroke / MAPK / heart / FR167653
Research Abstract

われわれはこれまで死因判定における法医実務への応用を目的に,熱中症発生メカニズムを検討している。前回,熱中症の発生因子のPrimary factorとして考えられているLPSが肝臓障害を発生させ,さらにSecondary factorとして蓄熱が直接的に肝臓を障害している可能性を明らかにした。今回は,熱中症における心臓障害発生に果たすLPSの役割をMAPK阻害剤(FR167653)の使用により検討した。
雄Wistarラット(10週齢)を用い42.0℃ホットプレート上で蓄熱させ熱中症モデル(Heat stroke群)を作製した。対照群としてSham群,FR投与群およびFR投与後上記条件下で蓄熱させたFR+Heat群の4群を用い実験を行った。検査項目として,血清を用い心臓機能検査(CPK-MB)ならびにサイトカインであるTNFαおよびIL-1βの蛋白定量を行った。さらに,心筋を用いTNFαおよびIL-1βmRNAおよび心臓切片における好中球発生頻度を検討した。実験中は血圧,脈拍,直腸温および心電図を観察・測定した。平均血圧は,蓄熱80分後にHeat stroke群でピークを迎えたが,FR+Heat群では蓄熱後100分後にピークを迎えた。蓄熱80分後Heat stroke群でCPK-MBが増加したが,FR+Heat群ではCPK-MBは抑制された。蓄熱100分後では,FR+Heat群での上記の抑制は認められなかった。血清中のサイトカイン(TNFαおよびIL-1β)も同様な傾向であった。他の検査項目では変化は認められなかった。
今回の実験では,心臓障害性を示す所見としてはCPK-MBの増加のみであった。これは蓄熱による全身の骨格筋由来のCPK-MBの増加が反映された可能性があり,今回の実験条件では蓄熱による心臓障害発生の確認はできなかった。しかし,血清中のサイトカイン増加がMAPK阻害剤投与により蓄熱80分後に抑制されたことから,熱中症の発生因子のPrimary factorとしてLPSの果たす役割が示唆された。

  • Research Products

    (1 results)

All 2009

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 熱中症発生メカニズムの検討(第2報)肝臓障害発生におけるBacterial Translocation (BT)の役割2009

    • Author(s)
      北敏郎
    • Organizer
      第93次 日本法医学会総会
    • Place of Presentation
      大阪(千里ライフセンター)
    • Year and Date
      2009-05-15

URL: 

Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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