2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19590694
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
住吉 真帆 Ehime University, 大学院・医学系研究科, 研究員 (60444767)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 善行 愛媛大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (20294796)
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Keywords | 創傷治癒 / 天然物由来化合物 / 血管内皮細胞増殖因子(VEGF) / 紫外線 |
Research Abstract |
1.マウス熱傷モデルを用いた創傷治癒促進効果をもつ天然物由来化合物の検索 低濃度のツボクサ(Centella asiatica)成分asiaticosideが、熱傷治癒促進作用をもつことを、マウス熱傷モデルを用いて明らかにした。またそのメカニズムを解明するために、創傷部の滲出液中のサイトカイン濃度を測定し、asiaticoside塗布群においてMCP-1、VEGF、IL-1β濃度が上昇していることを確認した。さらに、細胞を用いた実験でそのメカニズムを明らかにした。Asiaticosideの創傷治癒効果については、いくつかの報告があるが、今回の研究においては、10pgから100ng/mLという非常に低濃度でその作用が確認された。低濃度で効果があるということは安全性および経済性において秀でた治療薬候補であると考えられる。 2.紫外線照射による炎症、老化に対して皮膚保護作用を有する天然物由来化合物の検索 UVB照射による炎症、老化に対する紅參の影響を検討するために、まず短期強度UVB照射による皮膚炎症に対する紅參の効果を検討した。紅參エキス経口投与によって、UVB照射による皮膚肥厚め増加、弾力性の低下が抑制され、また色素沈着も軽減された。さらに短期強度UVB照射試験において効果の認められた紅參エキス中の成分ginsenoside Rb_1について、長期低用量UVB照射による皮膚老化に対する効果も検討し、その効果が観察され、現在そのメカニズムについて検討中である。近年、紫外線量が増加しており、紫外線による炎症、老化を防ぐ化合物の開発は急務である。UVB照射に対する、抗炎症、抗老化作用のメカニズムとして抗酸化作用物質の報告が数多くなされているが、ginsenoside Rb_1は抗酸化作用を持たない化台物であることから、新しい作用機序をもつと予測される。
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Research Products
(3 results)