2007 Fiscal Year Annual Research Report
合成メチル化カテキンによる抗腫瘍効果のメカニズムの解析及び臨床応用への基礎研究
Project/Area Number |
19590797
|
Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
橋本 修 Kurume University, 医学部, 助教 (50289427)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上野 隆登 久留米大学, 先端癌治療研究センター, 教授 (70176618)
|
Keywords | 癌 / メチル化カテキン / 薬理学 / 抗酸化 |
Research Abstract |
カテキンより抗酸化力価が強いとされるメチル化カテキンの肝癌細胞に対する抗腫瘍効果について検討した。 方法1)PI3K/Aktシグナルの活性化(Aktのリン酸化)の検討。肝癌細胞株Huh7に0,0.5,2,5,10,20μMのメチル化カテキン処理6時間で処理。その後,脱リン酸化効果を示した最低濃度で,肝癌細胞株Huh7を6時間処理した。さらにHuh7でリン酸化Aktの発現と,この下流分子である細胞周期促進分子のCyclinD1の経時的変化を検討した。 2)細胞増殖抑制の検討。Huh7をメチル化カテキンで処理,BrdUの取り込みをELISA,細胞数の変化,細胞周期の変化をフローサイトメトリーで観察した。 3)メチル化カテキンの抗酸化作用の検討。Huh7を過酸化水素で細胞を処理した後,酸化マーカーであるDCF-DAによるフローサイトメトリーで測定した。 4)In vivo,Huh7を皮下に移植し,1mg/kgメチル化カテキンを連日腹腔内に投与し,その増殖の程度を生食群と比較した。 結果1)メチル化カテキン処理にてHuh7,のAktのリン酸化の脱リン酸化が最低濃度5μMの低濃度でもみられた。Huh7ではリン酸化AktとCyclin D1発現はメチル化カテキン処理3,8時間後で低下していた。 2)BrdUの取り込み,細胞数は有意に減少し,G1 arrestがみられた。 3)過酸化水素処理での抗酸化力は生食群の約3倍であった。4)Invivoでは生食群に比較して1mg/kgメチル化カテキンでは2週目(p<0.05),3週目(p<0.01)ともに有意な腫瘍体積の差を認めた。
|
Research Products
(2 results)