2007 Fiscal Year Annual Research Report
トランスクリプトーム解析と生体イメージングによる心不全に対する新しい治療法の開発
Project/Area Number |
19590802
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中山 雅晴 Tohoku University, 病院, 講師 (40375085)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠原 歩 東北大学, 情報科学研究所, 教授 (00226151)
根東 義明 東北大学, 医学系・研究科, 教授 (00221250)
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Keywords | 心不全 / 転写 / イメージング |
Research Abstract |
心不全の形成過程においてGATAやMEF2など多くの転写因子の重要性が報告されているが、生体におげる転写活性の詳細は明らかになっていない。そこで本研究では、心臓における転写活性をリアルタイムに生体で測定することで、個々の心不全モデルにおいて活性化される特徴的な転写因子群を明らかにし、より効果的な治療法を構築するための方法を開発することを目的とする。 今年度に達成した内容は以下のとおり。 (1)心臓における転写因子活性化シグナルを可視化する方法の確立転写因子結合領域とルシフェラーゼ遺伝子とのキメラ配列を作り、転写活性を観察するための発現ベクターを作成した。マウスの心臓にそれらのプラスミドを直接注入することによりレポーター遺伝子を発現させ、数日後にルシフェラーゼの基質であるルシフェリンを腹腔内投与して、in vivo imaging system(Xenogen社)により心臓における転写活性を生体のまま観察することを可能にした。 (2)心不全モデルにおける転写因子活性化ジグナルの解析アンジオテンシンII投与により心肥大を惹起させ、その心臓において転写因子GATAを介する転写シグナルの活性化を生体において確認することができた。さらに血圧や脈拍などの生理的な情報を加味することにより、遺伝子的、生理的情報を統合して解析することが可能となった。 加えて次年度では、さらに異なった心不全モデルや複数の転写因子系で検討を重ねる予定である。
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