2008 Fiscal Year Annual Research Report
メタボリックシンドローム発症・進展における生体リズムの役割解明
Project/Area Number |
19590864
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
野中 英美 Kobe University, 医学研究科, 医学研究員 (80372663)
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Keywords | 循環器・高血圧 / 生体時計 / 生活習慣病 |
Research Abstract |
1、Per2ノックアウトマウスにおける解析 Per2はリズム発振のコアを形成する最も重要な時計遺伝子の一つであり、これまでの報告からも、Per2は疾患発症において、重要な遺伝子の一つであることが伺える。そこで我々はPer2遺伝子欠損マウス(既存)およびその野生型マウスを恒暗条件、明暗条件の両条件下で飼育し、血中の代謝マーカーの測定や臓器におけるエネルギー代謝に関わる遺伝子発現を調べ、エネルギー代謝異常の有無を調べる。エネルギー代謝を評価するうえで重要な呼吸商や食餌摂取量の測定、まだテレメトリーシステムを用いた行動量の測定および体温の24時間周期変化の測定等を行い、エネルギー代謝異常の有無を調べた。その結果、野生型とPer2遺伝子欠損マウスの間に明らかな差異を認めず、Per1遺伝子がPer2の欠損を代償している可能性を考え、現在検討中である。 2、臓器特異的コンディショナルノックアウトマウスの作製 最も主要な時計遺伝子であるPer2の臓器特異的コンディショナルノックアウトマウスを作製するため、遺伝子の両端にloxP配列を挿入したPer2 flox/floxマウスを作製する。ES細胞の相同組み換え体を得たのち、blast cystへの導入を行い、Per2 flox/floxマウスを得た。現在、血管内皮特異的Per2ノックアウトマウスを作製し各臓器におけるPer2遺伝子の役割を解明するとともに、疾患発症に及ぼす影響について検討を行う。 3、エネルギー代謝異常が生体時計に及ぼす影響 時計遺伝子及びリズム異常の側面からのみならず、疾患を発症した際の生体時計に及ぼす影響ついても検討するため、代謝や循環にかかわる疾患モデルマウスを使用して、リズム異常の有無や時計遺伝子発現について現在検討中である。
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Research Products
(2 results)