2007 Fiscal Year Annual Research Report
バーター症候群責任遺伝子の臨床的鑑別法と腎電質代謝の解明
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19590936
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
渡邉 秀美代 The University of Tokyo, 医学部・附属病院, 医員 (30422314)
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Keywords | バーター症候群 / カルシウム感知受容体 / 腎電解質代謝 / 低カルシウム血症 / 高カリウム血症 / 慢性腎不全 / 副甲状腺機能低下症 / 高リン血症 |
Research Abstract |
研究の目的:カルシウム感知受容体(CaSR)の活性型変異をもつ症例はBartter症候群のV型や副甲状腺機能低下症を呈する。この際に生ずる腎機能低下を予防するために 1)CaSRの活性型変異をもつ症例を臨床的に鑑別する診断基準を明らかにする。 2)in vivo, in vitroにおいてBartterr症候群V型の原因メカニズムを明かにする。 H19年度の研究成果: 1)に関してまずインフォームド・コンセントが得られた症例に対して血液・尿データを解析し、遺伝子変異のある症例とない症例を比較して既に有意な知見を得ているが、信頼性を確認するため統計解析を試行中である。 2)に関しては、シグナル伝達経路をin vitroで検討するためのsiRNAも手に入ったので実験を進める予定である。また、Bartter症候群の責任部位がHenleの上行脚だけであるかどうかを検討するためにまず様々なデザインのHenleの上行脚特異的プロモーターをクローニングし、これらの遺伝子デザイン間での組織特異性と発現強度を比較することで、遺伝子発現上の知見も得た。更に比較のために他のプロモーターもクローニングした。これらを目的運伝子と共にアデノウィルスやベクターに組み込んだコンストラクトも作成した。これらのアデノウィルスの一部をラットでvivoに発現させてみたところ良好な結果であったので、今後他のアデノウィルスについても引き続き実験を行う予定である。 また、このアデノウィルスを発現させる過程において、in vivoにおいて腎臓の部位特異的、時間特異的に目的遺伝子を発現させる方法を開発した.
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