2007 Fiscal Year Annual Research Report
レンチウイルスベクターを用いた2型糖尿病候補遺伝子ENDOGL1の機能解析
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19591080
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
板倉 光夫 The University of Tokushima, ゲノム機能研究センター, 教授 (60134227)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 寛 徳島大学, ゲノム機能研究センター, 准教授 (20294639)
森谷 眞紀 徳島大学, ゲノム機能研究センター, 特任助教 (50301312)
国香 清 徳島大学, ゲノム機能研究センター, 特任助教 (30396254)
棚橋 俊仁 徳島大学, ゲノム機能研究センター, 産学官連携研究員(特任講師) (30380067)
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Keywords | 2型糖尿病 / 疾患感受性遺伝子 / 遺伝子発現量 / 遺伝子導入法 / 細胞内局在 / ミトコンドリア / アポトーシス / ENDOGL1遺伝子 |
Research Abstract |
第3番染色体の糖尿病の疾患感受性候補座位を対象とした関連解析(日本人2型糖尿病患者/健常対照者群)の結果、疾患感受性候補遺伝子として独自に見出したENDOGL1遺伝子の、糖尿病発症に関わる機序を検討した。本年度の研究期間で以下の知見を得た。 1)ヒトおよびマウスENDOGLI mRNAの発現量(解析に用いたRNAは、10種類のヒト組織、2型糖尿病モデルマウスのdb/dbマウスおよび野生型マウスの8種類の組織、および胎生7-17日齢のC57BL6マウス)をリアルタイムRT-PCR法で解析した。その結果、ENDOGL1の発現量は、脳、膵島で野生型マウスと比べて有意に高く、特に糖尿病状態マウスの膵島で有意な増加が認められた。 2)ENDOGL1cDNAの3'末端にEGFP、FLAGの配列をインフレームで連結した発現ベクターを構築し、ENDOGL1-EGFP融合蛋白を3種の細胞株(NIH3T3,C2Cl2,HEK293)に一過性に発現させ、蛍光シグナルを観察した。さらに、細胞内局在マーカー蛋白に対する特異的抗体を用いて、免疫組織染色およびウエスタンブロッテイング法で細胞内局在を検討した。その結果、ENDOGL1タンパクはミトコンドリアに局在することが確認された。 3)HeLaS3およびHEK293細胞に2種類のアポトーシス誘導剤(スタウロスポリンおよびシクロヘキシミド)添加後、アポトーシス誘導時におけるENDOGL1の発現量の変動を観察した。その結果、シクロヘキシミド添加では、アポトーシス誘導時に3-5倍の発現量の増加を認めた。一方、スタウロスポリン添加後では、濃度依存的にENDOGL1の発現量の減少が確認された。現在、pETベクターを用いた大腸菌によるHisタグ融合蛋白発現系で、ポリクローナル抗体を作製し、ENDOGL1の機能を検討中である。
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