2008 Fiscal Year Annual Research Report
レンチウイルスベクターを用いた2型糖尿病候補遺伝子ENEDOGL1の機能解析
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19591080
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
板倉 光夫 The University of Tokushima, 疾患ゲノム研究センター, 教授 (60134227)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 寛 徳島大学, 疾患ゲノム研究センター, 准教授 (20294639)
森谷 眞紀 徳島大学, 疾患ゲノム研究センター, 非常勤講師 (50301312)
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Keywords | 2型糖尿病 / 疾患感受性遺伝子 / ENDOGL1遺伝子 / ENDOG遺伝子 / 遺伝子発現量 / ポリクローナル抗体 / アポトーシス / ERストレス |
Research Abstract |
第3番染色体の糖尿病の疾患感受性候補座位を対象とした関連解析(目本人2型糖尿病患者/健常対照者群)の結果、疾患感受性候補遺伝子として独自に見出したENDOGL1遺伝子の、糖尿病発症に関わる機序を検討した。本年度の研究期間で以下の知見を得た。 1)我々が見出したENDOGL1遺伝子には抗体が無いため、大腸菌によるHisタグ融合蛋白発現系(pETベクター)でポリクローナル抗体を作製した。うさぎ皮下への6回の抗原感作後、血清のELISAスクリーニングで抗体価はプラトーに達することを確認、さらに、全採血をプロテインAカラムを用いて精製した。その結果、200mg量の抗体を精製することが出来た。mEndogl1を発現させた293FT細胞および無発現細胞より抽出した蛋白を用いて、精製抗体のWB解析の結果、抗体の特異性(41kDa)を確認した。現在、アポトーシス誘導時の細胞内挙動の検討、機能の相違の有無を検討中である。 2)ENDOGL1遺伝子は、DNA/RNA nucleaseファミリーのEndonucleaseG(アポトーシス刺激によりDNAの断片化を引き起こす)と、ヒト、マウスで35%以上のホモロジーを持っ。そこで、HeLaS3細胞を用いて、2種類のアポトーシス誘導剤、スタウロスポリン(STS)とシクロヘキシミド(CYC)添加後、2-7時間(STS),24-48時間(CYC)培養し、アポトーシス誘導時のhENDOGL1およびhENDOGの発現量を検討した。CYC添加24時間後のhENDOGL1の発現量は、3-5倍と増加を認めた(hENDOGの発現量には変動は認められなかった)。STS添加後の両遺伝子の発現量は、濃度依存的に減少した。さらに、低グルコース培養下、tunicamycin添加培養後のMIN6細胞では、ERストレスマーカーCHOPの誘導とともに、mEndogl1の発現量は有意に増加することを確認した(mENDOGの発現量には変動は認められなかった)。 3)レンチウイルスベクターを用いた発現系では、高タイタークローンが得られなかった。そこで、HeLaS3細胞にエレクトロポレーション法にてEMDOGL1遺伝子を導入した安定株5クローン(高蛋白および低蛋白発現クローン)について、作製した抗体を用いて糖代謝、アポトーシスに及ぼす影響を検討中である。
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Research Products
(13 results)