2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19591194
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Research Institution | Sagami Women's Junior College |
Principal Investigator |
清家 正博 Sagami Women's Junior College, 教授 (50346714)
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Keywords | 皮膚アレルギー反応 / 接触皮膚炎 / ヒスタミン第4受容体 / 肥満細胞 / 好酸球 / IgE |
Research Abstract |
1.マウスの背部の皮膚にtrinltrochlorobenzene(TNCB)を繰り返し塗布して、アレルギー性皮膚炎を発症させた。病変部では肥満細胞や好酸球を含む多くの炎症細胞浸潤を認め、血清中のIgEの増加もみられる。ヒスタミン第4受容体拮抗剤であるJNJ7777120を経口投与すると、病変部に浸潤してくる肥満細胞と好酸毬の数が有意に減少した。また、血清中のIgEの値も低下した。ヒスタミン欠如マウスに同様にアレルギー性皮膚炎を発症させると、ワイルドタイプのマウスに比べて皮膚病変の形成は軽度である。このマウスにヒスタミン第4受容体作動薬であるメチルヒスタミンを皮下注により投与すると、病変部における肥満細胞と好酸球が増加し、血清中のIgE値は上昇した。アトピー性皮膚炎や接触皮膚炎に体表されるアレルギー性皮膚炎では、肥満細胞や好酸球は病変の増悪に関与し、血清中のIgE値は重篤度の指標とされる。上記の実験結果は、アレルギー性皮膚炎においてヒスタミンは第4受容体を介して肥満細胞や好酸球を病変部に遊走させ病変形成を進めるとともにIgE値の増加させる作用があることを示している。第4受容体拮抗剤によるアレルギー性皮膚炎治療の可能性を示唆していると考えている。 2.マラスの耳介にTNCBの塗布して感作成立後、惹起によりcontact hypersensitivity反応を起こさせた。BALB/cマウスにおいては、耳介の腫脹がJNJ7777120によって抑制された。病理組織像では脱顆粒を含めた肥満細胞からの活動が低下しており、アレルギー反応へのヒスタミン第4受容体拮抗剤の効果を示している。
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Research Products
(2 results)