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2007 Fiscal Year Annual Research Report

自己免疫疾患を制御するTh17分化におけるサイトカイン抑制分子SOCSの役割

Research Project

Project/Area Number 19591195
Research InstitutionThe Institute of Physical and Chemical Research

Principal Investigator

岡本 まり子  The Institute of Physical and Chemical Research, シグナル・ネットワーク研究チーム, 研究員 (30415111)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 久保 允人  独立行政法人理化学研究所, シグナル・ネットワーク研究チーム, チームリーダー (40277281)
Keywordsサイトカイン / 自己免疫疾患 / SOCS / ヘルパーT細胞 / サイトカインバランス / Jak / STATシグナル伝達系
Research Abstract

サイトカインに対する受容体は、細胞内ドメインに会合するJak型チロシンキナーゼと転写因子STATによって制御されている。感染症などによって引き起こされる急性炎症は、急激なサイトカイン産生を引き起こし、時として過剰な炎症反応などが伴うことによって免疫反応のバランスが破綻し、生体を死に至らしめる危険性すら生み出す。この危険性を回避するため、SOCS(Suppressor of Cytokine Signaling)は、Jak/STATシグナル伝達系を抑制することにより、サイトカインバランスの恒常性を厳格に制御するシグナル伝達分子として存在している。
SOCS分子の発現制御の破綻は、サイトカインバランスの変調を引き起こすことにより、ヘルパーT細胞のバランスに破綻を誘導する。自己免疫性疾患を制御するサイトカインIL-17を主に産生するTh17は、正常個体においてはその存在は非常に希で、非常に特殊なサイトカイン環境、TGF・とIL-6が共存する環境にT細胞がおかれたときにのみ、誘導がみられるヘルパーT細胞である。TGF・単独環境下では、T細胞は制御性T細胞へと分化することから、これは生体が自己免疫性疾患から回避するためのプログラムと考えられる。そこで、T細胞特異的にSOCS3を欠損させたマウスにおける制御性T細胞とTh17細胞の分化を検討したところ、SOCS3分子はIL-6のシグナル伝達系を抑制的に制御することにより、T細胞におけるIL-17の産生を抑制し、ひいては自己免疫疾患のモデルとなるEAEの発症を抑制的に制御する働きがあることが明らかになった。これに対し、このマウスでは炎症性大腸炎には、正常マウスと差がみられなかった。これらの結果から、ある特定の炎症病態において、SOCS3分子はTh17を抑制的に制御することにより、制御性T細胞とTh17間のバランスを維持していると考えられる。

  • Research Products

    (1 results)

All 2007

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] CD4T細胞からのインターロイキン4産生制御における遺伝的素因の解明2007

    • Author(s)
      岡本 まり子
    • Organizer
      第37回日本免疫学会総会・学術集会
    • Place of Presentation
      グランドプリンスホテル新高輪
    • Year and Date
      2007-11-22

URL: 

Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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