2008 Fiscal Year Annual Research Report
急性脳炎におけるグルタミン酸受容体自己抗体・細胞性自己免疫の役割に関する研究
Project/Area Number |
19591234
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Research Institution | National Epilepsy Center, Shizuoka Institute of Epilepsy and Neurological Disorders |
Principal Investigator |
高橋 幸利 National Epilepsy Center, Shizuoka Institute of Epilepsy and Neurological Disorders, 臨床研究部, 部長 (70262764)
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Keywords | Rasmussen脳炎 / 抗GluRε2抗体 / アポトーシス / BioPLex / Granzyme B / IFN-γ / TNF-α / HLA |
Research Abstract |
1.Rasmussen脳炎病態生理における液性自己免疫(抗GluRε2抗体)の役割の解明。 Rasmussen脳炎症例の抗GluRε2抗体が培養神経細胞に及ぼす分子細胞生理学的影響を、患者髄液中のIgG分画を用いて、LDHアッセイ、DNAラダー、サイトカイン、グルタミン酸、遺伝子発現の面などから検討してきた。DNAラダーでは一部の検体ではラダー形成が出現したが、他の検体では起こらなかった。再現性の問題があり、今後も検討を重ねる予定である。一部の症例のIgG分画は細胞死を誘導し、サイトカインの上昇を伴っていた。 2.Rasmussen脳炎病態生理における細胞性自己免疫の役割の解明。 Rasmussen脳炎の27例の髄液中のサイトカインについてBioPLexを用いて網羅的に、また経年的に測定し、その特徴を明らかにした(Y Takahashi,et al.,Epilepsia,in press).細胞障害性T細胞から分泌されるGranzyme Bは髄液中で発病初期に高値でその後徐々に減少するが、進行期においてもなお高値である。IFN-γ、IL-12も発病初期に高値であった。TNF-α、CD4+ T cells, CD8+ cells、IgG濃度は全経過を通して高値であった。 3.Rasmussen脳炎病態生理における疾患感受性遺伝子。 HLAゲノムタイピングを行い、宿主因子の有無を検討したが、現在のところ特定のHLAを見出していない。
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Research Products
(7 results)