2009 Fiscal Year Annual Research Report
未熟児低血糖症の新たな病態解明(アクアポリングリセロール輸送体の関与)
Project/Area Number |
19591287
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
柴山 啓子 Kitasato University, 医学部, 非常勤講師 (20398580)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野渡 正彦 北里大学, 医学部, 講師 (00208406)
田久保 憲行 北里大学, 医学部, 助教 (20306583)
松浦 信夫 聖徳大学, 人文学部, 教授 (50002332)
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Keywords | 低血糖 / 子宮内発育不全 |
Research Abstract |
妊娠ラットを用いた子宮内発育不全仔の検討 方法:子宮内発育不全ラットは、既報(Ozaki T.et al.J Physiol 530:141-152,2001)に従って作成した。具体的には、妊娠ラットを飼料制限群(R群)とコントロール群(C群)の2群に分け、R群では妊娠0日~妊娠18日までの間、母ラットの飼料の摂取量をC群の70%に制限し、妊娠19日以降は母ラットによる仔の食殺を防ぐため飼料を自由摂食とした。生後1日に仔ラットの数を母1匹あたり10匹に調整した。出産した仔の数が8匹未満、または17匹以上の母の仔は検討の対象からはずした。生後1日齢と、生後3日齢で仔ラットを採取した。生後3日齢では、仔ラットを17時間飢餓群と自由哺乳群の2群に分けて検討した。仔ラットの体重、血糖、および、ブドウ糖の基質となるグリセロールの血漿中濃度、白色細胞組織のグリセロールチャネルであるアクアポリン7の発現を検討した。 結果:母ラット1匹あたりの出産した仔の数は、C群とR群の間で差はなかった。仔ラットの体重は、生後1日齢、3日齢17時間飢餓群、き日齢自由哺乳群のすべてで、R群の仔では、C群の仔と比べて有意に低下した。血糖値は、C群では、1日齢に比して、3日齢17時間飢餓群、3目齢自由哺乳群でそれぞれ有意に上昇した。しかし、R群の仔では、1日齢と比較して3日齢での血糖値の上昇がC群に比較して低値であった。一方、血中グリセロール濃度は、C群の仔に比較して、R群の仔で3日齢17時間飢餓群では低下し、3日齢自由哺乳群では高値を示した。白色脂肪細胞におけるアクアポリン7の発現量は、C群、R群とも低値であった。 考察:妊娠中の母体の低栄養により、仔の子宮内発育不全と出生後の遷延性の低血糖が惹起されることが示唆された。さらに、R群の仔とC群の仔では、グリセロールの代謝が異なる可能性が示唆された。
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Research Products
(8 results)