2008 Fiscal Year Annual Research Report
Pericentrin変異マウスを用いた中枢神経系1次繊毛の機能解析
Project/Area Number |
19591355
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
三好 耕 Okayama University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (90362996)
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Keywords | 繊毛 / 中心体 / 中枢神経系 |
Research Abstract |
前年度にpericentrinホモ変異マウスでは中枢神経系の各領域において神経細胞1次繊毛の低形成を認めたが、本年度は神経系の1次繊毛の低形成が及ぼす影響を、ホモ変異マウスの不安、うつに関連した行動に焦点を当てて解析した。各行動解析では、同数のホモ変異マウスと野生型マウス(オス、8・10週齢)を用いた。 1.不安に関連した行動解析 高架式十字迷路試験、明暗箱試験において、両群間に有意な差は認めなかった。これより繊毛の低形成は不安行動に影響を及ぼさないと考えられた。 ・高架式十字迷路試験X軸には壁を設け、Y軸には壁が無い十字型に交差した高架迷路での滞在時間の偏りを5分間で評価する。Y軸通路の不安レベルが高いとされる。明暗箱試験相互に行き来できる隣り合わせの明暗箱での滞在時間の偏りを30分間で評価する。明るい箱の不安レベルが高いとされる。 2.うつに関連した行動解析 強制水泳試験、尾懸垂試験にて両群を比較検討した。両試験の無動時間は抗うつ薬の投与で短縮するため、うつ状態のモデルとされている。両試験ともに、ホモ変異マウスは野生型マウスと比較して無動時間の有意な短縮を認めた。また試験30分前に抗うつ薬imipramine(30mg/kg)の腹腔内投与を行った場合、ホモ変異マウスの無動時間はさらに短縮した。これより繊毛の低形成は抗うつ効果を持つと考えられた。 ・強制水泳試験円筒の水槽内で6分間泳がせ、後半の4分間内の無動時間を測り、回避意欲の程度を評価する。 ・尾懸垂試験尾を固定して7分間ぶら下げ、無動時問を測り、回避意欲の程度を評価する。
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Research Products
(9 results)