2007 Fiscal Year Annual Research Report
大うつ病性障害の治療効果に関わるアポトーシス関連遺伝子発現についての解析
Project/Area Number |
19591369
|
Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
藤巻 康一郎 Prefectural University of Hiroshima, 保健福祉学部, 准教授 (50324570)
|
Keywords | 大うつ病性障害 / 発症関連遺伝子 / アポトーシス関連遺伝子 |
Research Abstract |
大うつ病性障害発症関連遺伝子の同定を行うため、未治療大うつ病性障害患者と健康対照者での末梢血白血球由来の遺伝子発現の比較を行った。精神疾患の診断・統計マニュアル第4版、本文改訂版(DSM-IV-TR)により診断した大うつ病性障害において、ハミルトンうつ病評価尺度(HAM-D)を行い、17項目の合計点が20以上の症例のうち、研究協力の同意を得られた8名から採血を行った。 また、コントロール群としては、大うつ病性障害も含め、精神疾患の既往歴のない健常者9名に、同様の採血を行った。それぞれの採血からの末梢血白血球からtotal RNAを抽出した。そのtotal RNAを各群毎にまとめ、遺伝子発現の定量解析を行う予定であるが、予定の20症例に達してはおらず、今後20症例のtotal RNAが集積した時点で、BDNF/TrkBシグナルカスケード内の関連遺伝子やそのBDNF/TrkBが活性化する2つの細胞内主要経路(PI3-kinase/Akt経路およびMAPK経路)内の蛋白(PI3-kinase,Akt,MEK1,2,MAPK1,2,Rsk,CREB)ひいてはその下流のアポトーシス関連タンパク(p53,BAD,NFκB,Bax,Bcl-2,Bcl-xL)の遺伝子のspecific primerも用いて、real time RT-LPCRを行い、遺伝子発現の定量解析を行い、健常者群と比較にて患者群との遺伝子発現比が有意に2倍以上または、2分1以下に変化した遺伝子を同定する予定である。
|