2007 Fiscal Year Annual Research Report
PET/CTによる動脈のアテローム哽化病変の予測診断に関する臨床的研究
Project/Area Number |
19591411
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
加藤 克彦 Nagoya University, 医学部附属病院, 助教 (10345895)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 充 名古屋大学, 医学部, 准教授 (50184437)
長縄 慎二 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50242863)
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Keywords | ^<11>C-choline PET / CT / ^<18>F-FDG PET / CT / アテローム硬化 |
Research Abstract |
PET/CTにより、^11C-cholineと^18F-FDGの大動脈壁と総頸動脈壁の集積を評価、比較するとともに、cholineとFDGの集積が大動脈壁と総頸動脈壁の石灰化の部位と一致するか否かを検索した。前立腺癌の検索目的でcholine PET/CTを施行された60歳以上の93症例(男性93名:60-80歳;平均68歳)と各種癌の検索目的でFDG PET/CTを施行された60歳以上の111症例(女性46名、男性65名:60-82歳;平均68歳)を対象にした(ドイツ、ミュンスター大学医学部附属病院核医学科症例)。PET/CT画像をretrospectiveに、大動脈壁、総頸動脈壁へのcholineとFDGの集積の有無を視覚的に評価した。また、その集積が石灰化と一致するかを評価した。大動脈、総頸動脈は、両側総頸動脈、上行大動脈、弓部大動脈、胸部下行大動脈、腹部大動脈の領域に分け評価した。結果は、choline PETでは、93例中、88例(95%)で動脈壁に集積が見られた。石灰化に一致した集積が見られたのは5例であった。FDG PETでは、111例中、102例(92%)で動脈壁に集積が見られた。石灰化に一致した集積が見られたのは14例であった。BMI、年齢はSUV、石灰化との間に明らかな相関は見られなかった。以上から、動脈壁への集積が、動脈壁のアテローム硬化が石灰化に至る過程のどこかを表していると考えられた。またcholineとFDGの集積の程度を比較すると、FDGの集積の程度のほうが高い、などの結果が得られた。名古屋大学医学部附属病院で施行されたcholine PET/CT、 FDG PET/CTについても同様の検討を行ったが、上記ドイツ人症例ほど動脈壁への集積を認めていない。平成20年度はさらに症例を増やし、検討を進めたい。
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