2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19591445
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
豊原 潤 Chiba University, 社会精神保健教育研究センター, 講師 (50425659)
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Keywords | 放射性医薬品 / 核医学 / チミジンホスホリラーゼ / ストレス / 腫瘍 / 分子イメージング / ヌクレオシド |
Research Abstract |
研究代表者は,平成19年度の研究において,チミジンホスホリラーゼの酵素活性を非侵襲的に測定可能な放射性画像診断薬の候補化合物として,汎用性の高い放射性ヨウ素123で標識可能でかつチミジンホスホリラーゼによって代謝分解を受ける化合物として,5'-deoxy-5'-iodo-thymidine(1)を見出した。今年度は,(1)の放射性ヨウ素125標識および正常マウスにおける体内分布実験を実施した。化合物(1)の標識合成は,Na^<125>Iを用いた同位体交換反応によって行い,収率21%,放射化学的純度>99%,比放射能20MBq/μmolで得ることに成功した。化合物(1)をマウスに静脈内投与し体内分布を検討したところ,標的組織である肝臓および小腸において代謝トラッピングによる明らかな放射能集積の増大は認めなかったものの,小腸への放射能の滞留傾向を認めた。他の臓器において,甲状腺以外では,血液中の放射能の消失と一致した組織からの放射能の消失が認められた。一方,甲状腺への放射能集積は経時的に増大し,生体内での脱ヨウ素反応が示唆された。今後,理想的な化合物を得るためには,更なる代謝速度の向上と生成したリン酸化体の細胞内での安定性を克服する必要性が示唆された。
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