2008 Fiscal Year Annual Research Report
食道癌術前後栄養による免疫能の変化と抗腫瘍効果と術後病態への影響
Project/Area Number |
19591546
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
丹黒 章 The University of Tokushima, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (10197593)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
保坂 利男 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (60403698)
清家 純一 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (30403744)
山井 礼道 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 医員 (50403746)
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Keywords | 食道癌 / 食道亜全摘術 / 術後栄養 / 経腸栄養 / 中心静脈栄養 / Th1 / Th2バランス / サプリメント / 抗癌剤 |
Research Abstract |
食道癌術後栄養法の違いによる急性期の栄養状態や免役状態に与える影響について検討するため、食道亜全摘術を行った31例(男性29例、女性2例)に説明と同意を得て無作為に経腸栄養群(EN群)と中心静脈栄養群(TPN群)の2群に分け、術第1病日よりTPN、ENを開始した。栄養の指標としてアルブミンを、免役能の指標としてTh1/Th2バランスを、炎症の指標としてCRPを各々術第1、3、7病日に測定した。縫合不全はTPN群に5例、EN群に4例認めたが(縫合不全か創感染か確認のこと)いずれも保存的に軽快した。アルブミン値、Th1/Th2バランス、CRP値、の変動において両群問に差は認めなかった。また、術前治療の有無、合併症の有無でTh1/Th2バランスに差を認めなかった。術後1週間という急性期においてはEN群、TPN群間に免役能、栄養、炎症反応に差は認められず、いずれの栄養法も安全に周術期管理が可能であることが示唆された。 phytochemical Supplemntの中でisoflavone,catechinによる抗腫瘍効果の報告は多く、果実や樹皮に多く含まれるtriterpenoid(以後;TT)でも抗腫瘍効果が報告されている。食道癌cell line(yes-2)を用いて、分子量が同じTTであるbetulinic acid(BA)、ursolic acid(UA)、oleanolic acid(OA)の抗腫瘍活性を調べ、さらに,抗癌剤(CDDP,5-FU,CPT-11)との併用効果について、in vitroとin vivoで検証を行ったところ、TT単剤のIC50はBAで13.9μM、UAで33.3μM、OAで121.3μMであり、BAが最も低く、OAが最も高かった。抗癌剤との併用効果はBAと5-FUでは相乗効果、BAとCPT-11、UAと5FUで相加効果を認め、supplementの併用投与は一部の組み合わせで、相乗、相加効果があり、抗癌剤減量の可能性が示唆された。この結果を国際学会、国際雑誌に発表した。
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Research Products
(3 results)