2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19591581
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
小林 聡 Shinshu University, 医学部附属病院, 講師 (90334903)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮川 眞一 信州大学, 医学部, 教授 (80229806)
清水 明 信州大学, 医学部附属病院, 助教(特定雇用) (00447773)
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Keywords | バイオパンニング法 / 肝細胞癌 / ペプチド / 消化器癌標的治療 |
Research Abstract |
当教室では、ファージライブラリー(以下PL)を用いたバイオパンニング法(以下BP)を行い、消化器癌標的治療への応用を研究してきた。肝細胞癌(以下HCC)に関しては、BPによってHCC結合性を有すると考えられるペプチド(HCC-Binding Peptide:以下HBP)を同定し、そのHBP提示ファージを用いて、各種悪性腫瘍由来細胞株ならびに手術切除標本において、その結合性を確認した。この結果は、Oncology誌に論文掲載された(Shimizu A. et al. Identification of an oligopeptide binding to hepatocellular carcinoma. Oncology 2006; 71: 136-145.)。 さらに、HBPを化学合成し、ビオチン修飾HBPを用いてHCC結合性の確認を行った。その結果、HBPはHCC以外の細胞株ならびに非癌部肝組織に比べ、HCC由来細胞株ならびにHCC組織により強く結合が認められた。 BALB/cヌードマウスを用いてHCCモデルを作成し、ビオチン修飾HBPを尾静注し、HCC組織・背景肝組織・各種臓器組織を採取して、免疫染色にてHBP結合性を比較した。その結果、HBPは癌組織により強い結合を認めたが、背景肝組織ならびに他の正常組織にも結合が認められた。HBP結合対象となるHCC細胞の膜タンパク質の同定を、ウェスタンブロッティングならびに免疫沈降を応用した手技で試みたが、単一膜タンパク質の同定はできなかった。以上より、HBPはHCC結合性を有するが、複数の膜タンパクを認識している可能性、また結合する膜タンパクはHCC以外の細胞にも表出している可能性が考えられた。 また、消化器癌患者切除標本よりマイクロダイセクションで得られた癌組織を用いてBPを行い、その患者の癌組織に特異的結合を示すペプチドを同定し、その方法論とともにJournal of Drug Targeting誌に論文掲載された(Kubo N. et al. Identification of oligopeptide binding to colon cancer cells separated from patients using laser capture microdissection. J Drug Target. 2008;16(5):396-404.)。
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Research Products
(18 results)
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[Presentation] 進行胆嚢癌における予後因子と合併切除に関する検討2008
Author(s)
清水明, 小林聡, 中田岳成, 横井謙太, 野竹剛, 北川敬之, 秋田眞吾, 古澤徳彦, 鈴木史恭, 添田純平, 大野康成, 三原基弘, 横山隆秀, 三輪史郎, 宮川眞一
Organizer
第20回日本肝胆膵外科学会・学術集会
Place of Presentation
山形・山形国際ホテル
Year and Date
2008-05-29
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[Presentation] 肝硬変合併肝細胞癌に対する系統的亜区域切除術の実際2008
Author(s)
小林聡, 宮川眞一, 三輪史郎, 横山隆秀, 中田岳成, 三原基弘, 大野康成, 清水明, 添田純平, 鈴木史恭, 古沢徳彦,北川敬之, 野竹剛, 横井謙太
Organizer
第108回日本外科学会定期学術集会
Place of Presentation
長崎・NCC&スタジオ
Year and Date
2008-05-17
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[Presentation] 進行胆嚢癌に対する至適術式の検討2008
Author(s)
清水明, 小林聡, 中田岳成, 竹内大輔, 野竹剛, 北川敬之, 横井謙太, 古澤徳彦, 秋田眞吾, 鈴木史恭, 添田純平, 大野康成, 三原基弘, 横山隆秀, 三輪史郎, 宮川眞一
Organizer
第108回日本外科学会定期学術集会
Place of Presentation
長崎・長崎新聞文化ホール
Year and Date
2008-05-15